朝の光がカーテンの隙間から差し込む。
目を開けると、視界の端に映る何かに驚く。
隣に太宰が寝ていた。
少し乱れた髪、かすかに寝息を立てるその姿。
昨夜の記憶が一気に頭の中に押し寄せる。
あのキス、太宰の言葉、自分の……
顔がみるみる熱くなっていくのがわかる。
それにしても、今ベッドってことは、太宰が運んでくれたんだろうか。
落ち着こうと深呼吸して、スマホを手に取る。
その瞬間、画面いっぱいに並ぶ不在着信の通知。
ほとんどがマネージャーからだった。
急いで発信履歴を開き、コールを鳴らす。
あたふたと答えたその瞬間──
太宰の寝起き声が、やわらかく背後から聞こえた。
そう小声で言い終わる前に、さらに追いうちがかかる。
咄嗟にスマホを遠ざけて叫ぶ。
そして、震える指で通話を切る。
布団の中で笑いながら、太宰はのんびりと言った。
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。