私の耳に入る音は ゆんぎさん が打つパソコンのキーボードの音。
『ゆんぎさん……』
🐭「あ?」
『あの……』
『ゆんぎさんは、大事な人が自分を信じてくれなかったらどうしますか……?』
🐭「…………」
🐭「そんなことあんの?」
『え……』
🐭「相手の気持ちだからどうだかは知らねぇけど、俺だったら大事な奴がどんな噂たてられようが最後まで信じる」
『…………』
『そう……ですか………』
🐭「ん」
🐭「………お前の場合は」
🐭「きっと大丈夫だ。」
どこからそんな気が湧いてくるのだろうか
でも、なんとなく、ゆんぎさんの言い方には妙な説得力があった。
『ゆんぎさんて……』
『一見怖そうですけど、すごく優しい人なんですね』
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。