第131話

Story129
263
2020/05/30 20:35
マスター side

一抹の不安を感じた俺はあなたが仕事場として使うマンションに移動する

普段なら住人用ゲートで入るが、来客用のゲートで入る

するとコンシェルジュが俺を呼び止める

マスター
マスター
俺はあなたの恋人なんだが、連絡に出なくて…

急いで来たから鍵を忘れたんだ

開けてくれるか
身分証を求めてきた
マスター
マスター
忘れたんだ

あなたのお母さんの連絡先なら知ってる

ほら、電話だ
レイ
レイ
あなたの母です

彼、倒してあげてください
一応、あなたの母ではなく姉さんに協力してもらう

コンシェルジュは電話の声を聞き、ゲートを開けてくれた

エレベーターで上がったフリをしてコンシェルジュの様子を見る

誰かと電話をしている

聞いたところ、記者のようだった

あなたの部屋に行き、何も荒らされていないことを確認する

コンシェルジュに直通で繋がる電話をかける

声の主は先ほどのコンシェルジュではないことを確認する

鍵を変えてもらうことと、来客用のゲートにいるコンシェルジュを夜の8:30にあなたの部屋に来て欲しいと伝える

しばらく部屋でおかしな点がないか確認する

そして、あなたのクローゼットに入れておいた盗聴器発見器で部屋中を探る

盗聴器は見つからなかった

まだ部屋には入っていないということだ

すると、あなたと例の男が一緒に帰ってきた

訳を話して、あなたとケイトをこのマンションから避難させる

8:30が来た

先ほどのコンシェルジュがやってきた
マスター
マスター
貴様、記者だろ?
スタッフ
スタッフ
そうだけど?

お前こそあなたのなんなんだ?
マスター
マスター
俺はあなたの元上司でビジネスパートナーだ
スタッフ
スタッフ
もう記事は公開された

追加情報が欲しくてさ
マスター
マスター
警察呼ぶぞ

住居侵入で立派に立件できる
スタッフ
スタッフ
それはお前もだろ
マスター
マスター
残念ながら、あなたの1階下に住んでるから侵入にはならない

それにあなたの部屋の鍵は同意の元にもらってるんだ
スタッフ
スタッフ
クソっ
マスター
マスター
警察が来たようだ
コンシェルジュに案内されて警察官がやってきた

男を取り押さえ、連行していく

本当に世話が焼ける元部下だ









you side

ケイトとご飯を食べているとマスターから電話が鳴る
(なまえ)
あなた
📞もしもし
マスター
マスター
📞安心しろ、さっき男が逮捕・連行された

けどしばらくはこのマンションには帰るな
(なまえ)
あなた
📞わかった

ありがとう
マスター
マスター
📞今度御礼楽しみにしてる
電話を切り、安堵する
ケイト
ケイト
どうしたの?
(なまえ)
あなた
マスターが例のコンシェルジュ逮捕されたって
ケイト
ケイト
よかったね
(なまえ)
あなた
と言っても記事は公開されてるし、お互い家は晒されてるからしばらくここにいて?
ケイト
ケイト
分かった
(なまえ)
あなた
ちょっと社長と話してくる
私は社長に電話をする
(なまえ)
あなた
📞ヨボセヨ
社長
社長
📞あー、あなたか
(なまえ)
あなた
📞熱愛報道見ましたか?
社長
社長
📞見たよ、それだけ注目されているということだね

事務所として明日公開交際のリリースを出す
(なまえ)
あなた
📞付き合ってるフリをするということですか?
社長
社長
📞そうだ
(なまえ)
あなた
📞わかりました

あと、マンションのコンシェルジュに記者がなりすまし、マスターが住居侵入で通報しました
社長
社長
📞なるほど

今はどこに身を隠している?
(なまえ)
あなた
📞所有する家にケイトと避難しています
社長
社長
📞そうだな、ケイトを宿舎に返すのは危険だな

しばらく君のところに居させてくれ
(なまえ)
あなた
📞わかりました
社長
社長
📞あと、今後は2人で行動するようにね
(なまえ)
あなた
📞承知しました
社長
社長
📞MVの公開、楽しみだな

おやすみ
社長との電話を切る
ケイト
ケイト
社長、なんだって?
(なまえ)
あなた
公開交際にするって
ケイト
ケイト
そうなんだ
(なまえ)
あなた
ごめんね

ねえ、お酒飲める?
ケイト
ケイト
飲めるよ?
(なまえ)
あなた
何がいい?
ケイト
ケイト
うーん、オススメかな
(なまえ)
あなた
美味しいシャンパンがあるの

飲まない?
ケイト
ケイト
いいね
冷蔵庫からシャンパンを取り出し、乾杯する
(なまえ)
あなた
どう?
ケイト
ケイト
美味しいね
(なまえ)
あなた
ごめん、ちょっと庭にいるね
庭に出てタバコを吸う

私を追いかけたケイトも庭に出た
ケイト
ケイト
これからよろしくね
(なまえ)
あなた
迷惑だよね
ケイト
ケイト
そんなことないよ

だってずっと一緒にいれて嬉しいから
(なまえ)
あなた
そうなの?

ケイトの勉強になるなら嬉しいな
ケイト
ケイト
ねえ、そろそろMV公開されるから中はいろ?
(なまえ)
あなた
うん、そだね
ケイトは私を優しくエスコートしてくれた











ケイト side

初めてあなたと会った時から僕はあなたのことが好きだ

初めて出会ったのは高校1年生の春の廊下だった

同じダサい制服なのに彼女が着るとカッコよくて、ちょっと緩く結ばれたネクタイが色っぽかった

同級生なのにそれからクラスがかぶることなかった

高校での彼女はいつも気怠げで校庭を眺めては寝ていた

昼休憩はご飯を食べることもなく、いつも豆乳を飲みながら小説を読んでいた

成績はいつもトップで大手事務所の練習生で非の打ち所がない

あなたに近づきたくて同じ事務所の練習生になった

しかし、事務所に入るとあなたとの距離は雲泥の差だった

追い付きたくて練習を頑張ったが、デビューが決まることも先輩達のMVに出れることもなく事務所をやめた

けど、デビューを目指して頑張ってるあなたを見たらもう一度頑張ろうと思ってcubeの事務所に入った

いつも裏路地で練習していたあなたはいなくなっていた

そして時が経ちまた僕の前に現れた

チャンスだと思った

部屋に入ってそっとあなたを抱きしめる
ケイト
ケイト
僕のこと、覚えてない?
(なまえ)
あなた
覚えてない訳ないでしょ

高校の時、一緒だったよね

それに同じ事務所の練習生だったよね?

社長がダンスが上手い子がいるって動画見せてくれた
ケイト
ケイト
覚えてくれてたの?
(なまえ)
あなた
うん、ケイトのダンス動画を社長から見せられる度に頑張らなきゃって思えたから
ケイト
ケイト
じゃあ撮影の時にはじめましてみたいな感じだったの?
(なまえ)
あなた
私のこと、忘れてると思ってたから
ケイト
ケイト
そんなわけ笑笑

いつも昼休憩に豆乳飲んでる子、あなたしかいなかったし
(なまえ)
あなた
豆乳馬鹿にした?
ケイト
ケイト
馬鹿にはしてないよ
(なまえ)
あなた
ケイトには豆乳しか飲ませないから笑笑
ケイト
ケイト
やだ笑笑
シャンパンが進む

僕はほろ酔い状態なのにあなたは酔っていない
(なまえ)
あなた
ケイト、酔ってる?
ケイト
ケイト
うん、軽くね
酔っていないあなたにちょっと苛立つ

僕はシャンパンを口に含みあなたの口の中に流した

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