第2話

第1章
34
2019/08/16 05:43
20XX年○月✕日 PM1:00
あ、私轢かれ──。
そこで私の記憶は途切れた。
次に目を覚ますと、全く見覚えのない場所に居た。
あなた

此処は…

???
此処は時空の狭間。所謂いわゆる『異次元』ですよ。
あなた

だ、誰?!

???
私ですか?私は…そうですね、『萌』とでも名乗っておきましょう。
この『萌』と名乗る女性は一体何者なのだろうか。
あなた

も、萌さん、つかぬ事をお聞きしますが、貴女は、何者なんですか…?

萌
…フフッ、乙女に執拗に聞くものではありませんよ
あなた

そ、そうですよね、

どうやら教えてくれそうにないようだ。
あなた

あの…私はどうして此処に居るのでしょうか。

萌
どうしてって…貴女、覚えていないの?
覚えていない?何を?
あなた

なんのことでしょうか…

萌
…貴女は死んだのよ。
あなた

え…?

私は、萌のその一言で、頭を鈍器で殴られたような感覚に陥った。
萌
貴女は死んだ。だから、次に生まれ変わる為にこの時空の狭間に居るのよ。
あなた

ちょっと…何を言っているのか私には理解が出来ません…

本当に理解が出来なかった。私が死んだ?何時?何処で?まだ人生の半分も生きていないのに?
萌
仕方ないわ。それが貴女の運命だったんですもの。
あなた

う、嘘だ!運命なんて変えてやる!

萌
無理よ。運命を変えることは誰にも出来ないの。
あなた

私が、私が運命は変えられるって証明してやる!
私を、私が死ぬ前に戻して頂戴!

萌
聞き分けのない子ね。分かったわ。
次の瞬間、私の目の前は真っ暗になった。

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