目を開けたら窓から
太陽の光が差し込んでいた。
もう朝か。
…王騎くんの事で悩んどたから寝れないかな。
と、思っていたのに、
めっちゃちゃんと寝てた。
学校への通学路を
考え事をしながら歩いていると、
目の前に急に壁ができた。
壁にしては柔らかいな…
いや!ちょっと待って!
よく考えたら壁が急に出てくるなんて
ありえないじゃん!
ってことは…
うわぁぁ!やっぱり王騎くんじゃん!
気づいたか…
えー、どうしよう。
家の電話はなんか恥ずかしいしなぁ…
でも、私スマホ持ってないんだよなぁ…
…家電でいっか!
連絡できないよりは良いし!
命令口調かよ!
…まぁ、いいや。
私はカバンを開けて付箋を取りだした。
そこにサッとペンで電話番号を書いた。
鉛筆で書いて、消えた、
なんて言われたら困るからね。
私はそれを王騎くんに渡した。
そう言われて頭をポンポンされた。
それ、イケメンだから許されるやつですよ。
王騎くんがイケメンじゃなかったら
手をひっぱたいてたかも…
学校に着いた。
うわ〜!阿部くんから
『おはよう』
って言ってもらったの初めてなんだけど!
めっちゃ嬉しい…。
めっちゃ動揺してるじゃん。
…これは!脈アリと言うやつなのでは!?
(自意識過剰だな、私。)
別に阿部くんと
付き合いたいとか思わないけど。
…!阿部くんの肩に糸がついてる!
私のイタズラしたい欲がひらめいた。
…ちょっと、やってみよ。
昨日の家庭科でついたのかな。
私はそれをぴっとつまんで、
阿部くんにみせた。
そこで思いっきり笑ってみた。
そしたら、案の定阿部くんは
一瞬にして赤くなった。
…しまった!何してんだ私!
キャラが崩壊する!
これ以上阿部くんの近くに
いてはいけない。
脳が警報音を出している。
私はスっと立ち上がってトイレに向かった。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。