大柄な男と来たのは予想通りのホテルだった
私今からここで好きでもない人とするのか...
でもいいや もうどうでもいい
次の瞬間 殴られる音が部屋に響いた
私の頬が少し痛いきっと赤くなっている
まだこの人達は殴ってくる
私が喋るまで殴るつもりなのだろうか
彼等は私の服に手をかけ乱暴に脱がせてくる
その時にポケットからポロっと紙が開いて落ちた
そこには_________________
「あなたを私のお嫁さんにしたい」
そう書いてあった
大柄な男がその紙を見て汚い字といい その紙を破こうとした
私はその男から紙を奪おうとしたが
もう1人の男に腕を掴まれる
私のことを少しの間でも好いてくれた彼の気持ちを破かれたくない
両想いだった次期があったということを残しておきたい
お願いだからッ!
そんな想いも虚しく
その紙はバラバラに破かれた
更にその男はバラバラになった紙を踏みつけた
こんなヤツとやりたくない
初めてをあげたくない
想い出を壊したヤツなんかに...
必死に抵抗するが、女の力が男に叶うわけもなく
あっさりとベッドに押し倒された
...最後まで私は不幸だった
好きな人は他の女の子と付き合っちゃったし
諦めた後 好きな人のタイムカプセルの中身を見ちゃうし
これから無理矢理性行為をさせられるし
まだ...彼のこと諦められないし
はぁ...
ドンっ
扉の方から好きな彼の声がする
声がする方を見てみれば
綺麗な青い髪に、白いローブを着た彼がいる
彼は男の声なんて聞かず
ただただ真っ直ぐに私の方へ近づいてくる
彼は自分の“左目“を見せた
男達は逃げるようにして部屋から出ていった
彼は優しい声で言い、優しく私を抱きしめてくれた
なんてタイムカプセルに書いた言葉を彼は少し照れくさそうに言う
「 私 と 付 き 合 っ て く だ さ い 」
あぁ...なんてずるい人なんだ
まだタイムカプセルのことを覚えていたのか...
私への想いは続いていたんだ...
答えはもちろん
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!