第7話

第3乗客 第一話 ウミガメのスープ
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2025/05/13 04:18 更新
あれから電車は出発し、流れる外を見つめていた
外は雲らしき物の中にいるようだった
光の反射でとても綺麗
原基 犬田
あの…すいません
彼岸 燈子
ん?
振り返ると
かわいい猫がいた
彼岸 燈子
えっと…
原基 犬田
あっ、私です
彼岸 燈子
あっ…えっと
原基 犬田
原基犬田です
彼岸 燈子
原基さんですね
どうかしたんですか?
原基 犬田
先程からいらっしゃいましたよね?
彼岸 燈子
居ましたよ
原基 犬田
真実を知る手伝いをして欲しいです
彼岸 燈子
彼岸 燈子
わかりました
どうせ自分のことは何もわからないんだし、いいよね
島波 華
次は海岸入江駅です
島波 華
このエリアでは水面の上昇が時々激しいのでお気をつけください
彼岸 燈子
あと、高いところの突風もね
島波 華
わっ、高い場所は登る際は突風にお気をつけください
車内アナウンスを終えた車掌さんは私を見て
驚くような顔で言った
島波 華
ここは珍しい場所なのによく知ってましたね
彼岸 燈子
たまたま、です
原基 犬田
ここで長いんですか?
彼岸 燈子
私は全然来たばかりですよ
島波 華
私はそこそこ長くいますね
皆さまをお見送りしてきました
原基 犬田
この場所…
島波 華
そうですね、きっとお客様の記憶の中の何かに関連する場所です
原基 犬田
そうですか…
少しだけ、悲しそうな表情をしたように見えた
島波 華
おっと、もう着きますよ
私はこの辺で失礼します
彼岸 燈子
はい
原基 犬田
色々とありがとうございました
島波 華
いえいえ
照れくさそうに頭をポリポリと搔きながら歩いていった
と思えば少し瞬きした隙にまた消えてしまった
彼岸 燈子
まぁ、良いか
電車は止まり海岸入江駅に止まった
ものすごく大きな崖に囲まれた入り江 
まるで海賊達が拠点としているようなイメージのある隠れ家的場所だった
彼岸 燈子
原基さんにはどう見えてますか?
原基 犬田
この場所は…
すごく静かで、波の音しか聞こえない
原基 犬田
周りには遮るものもなく、どこを見ても海岸線まで見渡せてしまうような絶景だよ
やっぱり私とは全然違う世界が見えているんだ
イメージと風景が関係することは伝えないほうがいいだろう
彼岸 燈子
そうですか
彼岸 燈子
なにか気になる物、場所はあります?
原基 犬田
そうだな…
指を差した先は私にとっては水の中だった
原基 犬田
あそこに居るウミガメかな
きっと砂浜にいるウミガメでも指差しているんだろう
彼岸 燈子
どうします?近付いてみますか?
原基 犬田
あぁ
ふと、原基さんの顔をみると涙が顔を伝っていた
原基 犬田
なんだろうね
これ
彼岸 燈子
私は少し、あっちの方に行ってきますね
原基 犬田
すまないね、おねがいするよ
そう言って私は離れた
ウミガメと言えば、スープが思いつくな…
ウミガメのスープ
有名なやつ。 
答えはウミガメ(人肉)のスープを死刑執行される前の最後の晩餐として頼んだんです
ウミガメのスープなんて用意できないはずだから
この世界ではとあるルール。最後の晩餐を食べさせる前に執行することはできないから。
生きるために用意できないものを頼んだ
結果、そのスープは用意されてしまい、死刑執行。
それを出したシェフはもちろんこのあと尋問にかけられますよ
こんなやつだったはず
彼岸 燈子
まぁ、関係は一切ないと思うけど

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