第13話

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2024/01/06 10:09 更新


あの時と同じ光景に、傷付いたような表情で固まっているすちくん。


生徒会室に気まずい沈黙が流れる。






その沈黙を切り裂くようにすちくんが口を開いた。
すち
…2人は付き合ってるの、?
あなた
…付き合ってないよ
LAN
そう、俺たちは何もないよ

すち
じゃあ、っ!!
すち
なんで、抱き合ってたの…っ


少し声を荒げてから、また大人しい声で訴えてくるすちくん。

いや、泣きそうな声と言った方が良いかもしれない。

LAN
それは、あなたの下の名前先輩が転びそうになったから俺が支えただけで…
あなた
そうだよ、らんくんが転びそうになったところを助けてくれたの

すち
…っ

1度目を見開いてまた目線を下に向けた。


なんでだろう。

なんですちくんはそんな複雑な表情をしているのか。


泣きそうな、悲しそうな、でもどこかほっとしているような。


なんとも言えない表情とはつまりこのことだろう。

LAN






また気まずい沈黙が流れる。



今度その沈黙を破ったのはらんくんだった。
LAN
すち、1回来て
すち
え、


真っ直ぐな瞳でらんくんはすちくんを見ていた。

多分何かを訴えているのだと思う。




それを読み取ったのかすちくんは少し考えてから小さく頷いた。

LAN
あなたの下の名前先輩、ちょっとすちと話してきますね


こっちを向いて笑顔を浮かべて話してくる。


それが作り笑顔だということは誰でも見抜けただろう。

あなた
うん
あなた
いってらっしゃい、


私も少し笑って返した。


2人が帰ってくる時、笑ってたらいいなと思いながら生徒会室を出ようとする2人の背中を見つめた。






そしてらんくんがドアに手を掛けようとした瞬間、


ドアが開いた。

LAN
いるま
あれ、なんでらんとすちが居んの

すち
あ、えっと…


明らかに戸惑っている2人と黙っている私。


私は何と言っていいのか分からなかった。

この数分で気まずい空気はどんどん膨らんで、私が何の発言権があるのか分からなかった。


この自体を巻き起こしたのは自分なのに。

こんな自体が腹立たしい。




いるまくんは最悪のタイミングで来てしまっただろう。

誰も何も言わずに下を向いている。

いるま
…てか、何この空気
LAN
…いるま、




いるまくんがそう問いかけた後、らんくんがいるまくんの耳元で何かを呟いた。


私の耳にはそれが何か聞こえなかったけど、いるまくんの表情からして何かすごいことを言ったんだろう。

とても驚いたような顔をしている。



LAN
…いるまも来て
いるま
…はぁ、わかったよ
いるま
あなたの下の名前先輩、すぐ戻って来るんで
あなた
うん、いってらっしゃい


そして静かに3人が生徒会室から出ていった。



3人を笑顔で見送った後、私は1人椅子へ腰を落とした。

あなた
はぁ…
あなた
私が巻き起こしたことなのに、何も出来ないなんて…っ



誰もいない部屋で1人呟く。


後悔なのか悲しみなのか分からない感情をぶつけるところも見当たらないため、独り言にして外へ出してしまおうと言葉を続けた。

あなた
これで3人の間に何かあったら私のせいだな


あなた
こんなことならやっぱ、学校の王子になんて話しかけなきゃよかった…っ
あなた
帰ってきた時には、笑顔になっててくれないかな、っ


そんな願い事を呟いて、いっそのこと全部忘れてしまおうと思い寝ることにした。





そんな私の顔に少し涙が伝ったのは誰も知らない私だけの秘密。






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違う、わたしが書きたかったのはこれじゃない
青春きゅんきゅん恋愛にするつもりだったのに…(


ほんといい!!てか多くの人に見てほしい!!!
推しとりすなーのお話です!!

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