持ち場につき、手元を見た時だった
冷たい。
これは…?
何でこんな所に…ここは俺以外人はあまり来ないはずだが
この時は気にも止めていなかったが
午後の仕事に戻ろうと机に来たとき、
仕事の大事な書類が水浸しになっていた。
さっき字を書いたばっかのせいで文字は滲んでいた。
明らかにおかしい
犯人は誰だか分からんが…まぁいい
直接手を加えてこないのならば無視でいいだろう。
そうすればあっちは折れてくれるはずだ、多分
書類を乾かしながらそう思い込んでいた
無事に仕事が終わり、周りのやつらは次々帰っていく。
あからさまに上目遣い、ぶりっ子口調。
馬鹿にしてるのか?
でも断ったら断ったで面倒くさそうだ…
ついてこいと言われ付いていくと、ひと目のないところにつれてかれた。
バチンッ
唐突だった
頬にビンタをかまされた。
何を言ってるんだ
意味がわからなかった
頭が追いつかなかった
その後もしばらく殴られ、蹴られた
そして満足したのか、数十分するとやめた
俺はすかさず聞いた
そう問うと、男の方が言った
二人はそう言って去ってった
俺もした事
洗脳されてた頃ずっとKAITOと鴎にやってきた事だ
洗脳されてたとは言え…謝罪も何もしてなくないか?
俺の心が暗く深い闇に落ちていく感覚を感じた
ガチャ
風呂の湯船に口ギリギリまで浸かる
(流石に風呂だから服は来てないよ)
俺がやってたことは最低なことだ
アイツに洗脳されていたとはいえ
もっと抗う事はできたのではないか?
自我が残っている時間、何かできなかったのか?
アイツはまだ心の奥で根に持っているんじゃないか?
そんな考えがぐるぐると頭の中を回る
明日もまた同じことをされるのだろうか?
明日、来てほしくない
あからさまに目を逸らしていた。
そして目をそらし向いていた方向は右上。
右上を意味もなく見る人は嘘をついている可能性が高い。
(ガチらしいよ)
そしていつもより圧倒的に遅い帰り時間
心なしか暗い顔
いつもとは違う。
バレてないとでも思ったのか。
それとも脅されているか
俺にバレたらまた煽るかいじるかされるとでも思ったのか。
忘れたい天使の頃の推測力が役立つのは自身の癪に障るが…











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!