長尾side

あなたを抱っこしたまま家に入ると

そのタイミングで起きちゃったみたい。

背中をとんとんしながらあやして 

とりあえずソファにごろんと毛布で包んで寝かせる。

そのまま持って帰ってきた資料だとか道具だとかを片付けた。

引き出しの中にある体温計を取り出して

あなたのお熱を測ろうとしたら

俺の手を掴んでいやいやしとる、笑

ぎゅっとしたままあなたの脇に体温計を挟んで

軽く腕を抑え込む。

ピピピッと音がして目を通せば40,2度だった。

拗ねちゃったのか俺の膝の上でいじけてる。

胸に顔を埋めてくると抱っこされたまま泣き始めちゃった。

お熱で体力がもうないのかそんなに抵抗せずに

あなたを膝の上からソファに移すことができた。


病院から持って帰ってきた薬や点滴をもろもろもってきて

もう一度膝の上に座らせたあなたに見せた。

お薬飲ませたいけどご飯食べないっていやいやしとるし
 
点滴させよーなんて､点滴の準備をはじめた。


病院だったら看護師さんが居てくれるけど

おうちやと1人やから大変やなぁ、笑笑

アルコールで浸した脱脂綿をあなたの腕に塗って

そのまま針をあてがう。

点滴の針が刺された部分はテープで固定させて

お薬が通ってる管をつんつんさわってるあなた。

膝の上に乗ってるあなたを向かい合わせにさせると

そのまま背中をとんとんして寝かせた。

✂




あなたside


目を開けると寝室に寝かせられてたみたい。

腕についてる針が目に入っちゃって怖くって。

謙杜くんはいないみたいだし、

きっともうお薬もおしまいなはず、っ



点滴パックに目を移せば半分ぐらいは液体が減ってたから

きっと大丈夫、なんて付けられてたテープを剥がして

思いっきり管を引っ張った。

抜いた部分は自分の血が溢れてて、

持っていた点滴の管は寝室の床に落とした。

泣いていると謙杜くんは気づいてくれたのか

私の名前を呼びながらお部屋に入ってきた。


✂





なーーんか没になりそうなくらいド下手🥺笑