私は、
家族から省かれている
それは私が悪いから
兄さん達よりも目立ってはいけないから
私は、昔苺谷家の長女として産まれた
それが間違いだったんだ
お父様は、女の私が産まれたのに対し怒り狂った
男の子がそれ程欲しかったらしい
それからお父様は、お母様に対しての態度も少し悪くなっていた
…そしてお母様は…
私に対しての態度が悪くなり、1歳頃からビンタ等とされていた
でも、兄様達は…
お母様、お父様、メイド、執事達から愛されていた
何もかも優秀で
イケメンだからだろう
兄様達も私のことを嫌っていた
…もう御屋敷にいる全ての人間が私のことを嫌っていた
でも唯一私の事を理解してくれる人がいた、
それは
私の唯一の付き人の夜宵だ
私がどんなに愛されなくてもそばにいてくれていた
本当にその時は嬉しかった
夜宵がいても年齢を重ねていくにつれ、私に対しての扱いも酷くなった
私がテストで満点を取り、学年1位でも
私がソロコンテストで金賞をとっても
私がプリズムクイーンになっても
どんなに愛されることは無かった
全部、兄様達に取られて
夜宵までも取られそうになった
苺谷家に産まれてこなければよかった…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!