「今まで通りの関係でいるってことはそんなに難しいことですか?」
いつのまにかいた、黒子に私はそう言われた。
「うん、難しいよ、恋愛が入るとまたこじれてくる」
「でも、いつもどおりでいれば…」
「黒子、告白された側ならね、そう言えるんだよ。でもね告白した側からしたら気まずいし、好きな人が恋人とイチャイチャしてるところなんて見たくないじゃない…?」
「それでも…僕は間違ってると…思います」
「じゃあさ?どうしたらよかったっていうの!?私のあの言い方、間違ってるって!?ならなんで言えばいいのさ…!わからないよ。わかるわけないじゃん!中学の頃から3年間一緒にいて…高校は片方とは違くて片方とは一緒で…
話す機会だってなくなって
連絡先を消して
彼の頭の良さは知ってる。用意周到なのも知ってる
それを簡単に崩すことができないのも、知ってるの!
彼は、私たちと別れるために私に会いにきた。
覚悟を決めて、勇気を振り絞って、
そんな人に今更私が書ける言葉なんて…ある?」
そう聞くと黒子は私の手を握ってきた。
「そんなに苦しいのなら、そのことを言えばいいんです。」
「苦しくない…苦しいのは彼だから」
私はそう言って微笑んだ。
「苦しくないのならなぜあなたはそんな苦しそうな笑顔をするんですか?」
なに…それ
私が苦しい?
ちがうでしょ…私じゃない
苦しいのは…彼だから。
私が苦しんじゃダメなの…
「そうやって自分を責める癖は治らへんな」
そう言ってしょうちゃんが、私を抱きしめてきた。
さっきからいつのまにかあわれすぎだっつの…。
「自分だけの中に抱え込むのはもうやめへん?」
そんなこと…言われたって…
やめたくてもやめれないでしょ…
心配かけちゃうじゃない…迷惑かけちゃうじゃない…
そう思ってるとしょうちゃんはため息をついた。
「自分のなかに貯めておけるのにも限界っちゅうもんがあるんや。貯めて貯めて貯めて、それでもや。こぼれてまうのもある。こぼれてしまったのは誰が拾うんや?こぼれて落ちてしまったものは誰が戻すんや?人に話してないと無理やろ?一回こぼれてしもうたらな
どんどんなくなっていくんや。だから刹那。もっと人に頼ろうな?」
そう言ってしょうちゃんは抱きしめてくれた。
「ごめんね…これから、そうする」
私は抱きしめ返し、そう言った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。