誰かに、優しく頭を撫でられている気がして目を覚ます。
時計を見ると5時を少し過ぎたところだった。
ゆっくり学校の準備をしていると、電話がなった。
え゙っ…。
まじかぁ。
恵と一緒に行こうと思ってたのに。
そうして電話は終わった。
んん今から任務ねぇ。
学校、間に合うかな。
って、詳細の連絡来た。
『任務書
静岡県内にある廃墟にて、1級呪霊4匹。
2級以下呪霊数匹を確認。
人命被害が出る前に、五条あなた特級術師。
及び、狗巻棘準1級術師を派遣する。』
あーあ。
恵ともう少しいたかったなぁ。
なんて思いながら支度を終わらせ、冷蔵庫に入ってた缶コーヒーを持つ。
するとインターホンが鳴った。
そう言って、彼は一つキスを落とす。
家を出ると、見覚えのある車の前に伊地知さんが立っていた。
相変わらず隈凄いなぁ。
そう言って私は缶コーヒーを差し出す。
すると伊地知さんは、泣きそうになりながらお礼の言葉を述べた。
棘は私に気を使ってか、護衛については一言も触れなかった。
それから他愛もない話で盛り上がっていると、車が停まった。
そう言って綺麗にお辞儀をした伊地知さんを横目に、私と棘はビルへと入っていった。
私は影から愛刀・鬼神丸国重を取り出し。
棘は口元を顕にして戦闘態勢を整えた。
かつて、かの新選組三番隊組長斎藤一が使っていたとされるこの刀。
やっぱり譲り受けて正解だったね。
すごく使いやすい。
しかもこの気配…特級か?
人型ではない。
知性はあるだろうな。
棘が1級を相手している間に、私は特級の相手をする。
一度刀を鞘にしまい、呼吸を整える。
やはり彼の刀を使うには、右差しにしないとね。
それから目にも見えない居合抜刀で呪霊を斬り殺す。
何匹かこっちに呪霊来てるな
そろそろ棘の喉も休ませないとね。
まだ吐血はしてないからマシだろうけど。
私は刀を一振し、呪霊を一掃した。
それと同時に帳が上がる。
それから私達は車へと戻り、伊地知さんの言葉に甘えて雄英まで送ってもらうことにした。
今は8時30分。
ここから雄英まではおよそ1時間…。
遅刻確定だね。
伊地知さんは気を使ってくれてゆっくり走ってくれてるし。
まぁいっか。
私はそう言って教室へと向かった。
ガラガラ…
大きな音を立てて扉が開く。
んん、もうちょっと静かに開いてもいいと思うんだけどなぁ。
…下の名前、呼ばれたくないなぁ。
なんて、言っちゃだめだけど。
でもこんなに質問攻めされると困るな。
そう思った私は、相澤先生に目で訴える。
…まぁ事実。
病弱であることには変わりないよね。
体調悪くて寝込んでいた冬の日。
雪が降る中、タンクトップに半ズボンでベランダに数日間放置されてたんだし。
あれの時に肺結核やっちゃってなぁ。
完治してないしね。
一切表情を動かすことなく、私は足早に席についた。
雄英護衛二日目が、幕を上げた。

























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!