私は森から出て、ゴンとフランに「ただいま」と言ってからゴンが怪しまない様に話を要約しつつもフランに言う。
大方、これで察してくれる筈。お姉様だって永夜異変の時に解決してたの、知ってるだろうし…
フランは私の言った事を理解したらしい。一瞬吃驚してたもんね。
ゴンは何も思わなかったらしくて、普通に「おかえり」と言った。
ふ〜、良かった、良かった!
私が安心しきっていると、ゴンは「そう言えば…」と私に言い、先程フランと喋っていたであろう内容を話しだした。
…えええええええ?!
嘘でしょ?!二人でそんなに進めてたの?!
…ま、受けるけど…これで幻想郷に帰れるのに一歩、進めると思うし。
フランはさっきまでそんなの知らなかったと思うから、面白半分で「受けよう」って思ったんだろうけど…
「だと思う」って…ま、良いか。
でも、一週間寝泊まり出来るとこなんかあるっけ?
この森は木が大きいから影になって日光は遮られてるけど…もし寝泊まり出来る所を探すなら夜にしないと。私達燃える…
問題がそこなんだよね…お金何か産まれて一回も触った事ないんだよね、私。
お父様とお母様が生きてる時は「心配だから」って言って外にすら出させて貰えなかったし。否、屋敷にある中庭とかになら出た事あるよ?でも、人里とか…そう言う所には一回も行かせて貰えなかった。
幻想郷に来てからも、能力が開花した頃は暴走しまくってたし…最近やっと外に出れたの。それでもパチェに魔法かけてもらって、「三時間以内には帰ってくる」って言う約束があるけど…
羽も隠して人里の子達と遊んでるんだ!
お金はいっつも咲夜とかお姉様が管理してる。お姉様は浪費家だと思うけど…
私はそんな事あったな〜と思いつつも頭を抱えて「どうにかしないと」と思っていると、ゴンがにこにこしながらこっちを向いて、私達に言った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。