らむ「猫宮」
猫宮は振り向く。
らむ「おはよう」
澪「はよ」
猫宮はふにゃっと笑う。
ドキッとする。
こうやって前のように話せるようになってよかった。
らむ「放課後一緒に帰ろう」
澪「もちろん」
猫宮は優しく微笑む。
〜放課後〜
るる「らむ先輩、なんですかその顔」
るるちゃんが私の頬をむにむに触る。
らむ「...」
私はされるがまま。
るるちゃんとは、2人でファミレスに行った日からずっと連絡をとっている。
なんだかんだ、お互い好きで、居心地がいい。
るる「るると話してから2週間も経ってるんですよ?」
ファミレスで話したね。
懐かしく感じる。
るる「何してるんですか」
るるちゃんは不機嫌な顔をする。
らむ「機会を逃し続けたの、」
私はごめんって言う。
るる「もー、今日こそ伝えてくださいね?」
るるちゃんは可愛く笑う。
澪「らむ」
猫宮が駆け足で来る。
澪「おまたせ」
らむ「行こう」
るる「らむ先輩またあした!」
るるちゃんは手を振る。
らむ「またあした」
るる「澪先輩もさようなら〜」
るるちゃんはペコッとして歩いて行く。
澪「らむ、るるちゃんと仲良くなったよな」
らむ「うん、るるちゃん好き」
猫宮は優しく微笑む。
〜公園〜
澪「寒くなってきたな」
猫宮はそう言って私にココアを渡す。
自販機で買ってきてくれた。
らむ「ね、ありがとう」
ベンチに並んで座る。
一緒に帰った日はいつもこうやってベンチで話している。
長く一緒にいたいから。
澪「あのさ」
らむ「?」
澪「俺この時間好き」
らむ「私も」
少し静かになる。
らむ「あのね」
澪「ん?」
猫宮は首を傾げる。
心臓がうるさい。
顔が熱い。
"好き"の2文字がなかなか出ない。
らむ「私、」
らむ「好き、猫宮が好き」
私は笑って言う。
やっと言えた。
ずっと、好きと笑って言いたかった。
猫宮は固まっている。
澪「え、」
猫宮は口に手を当てて、涙目になる。
らむ「な、泣かないで」
澪「俺も好き、大好き」
猫宮はポロッと涙を零して笑う。
らむ「うん、」
私も泣きそうになる。
らむ「泣かないで」
猫宮の頬に触れる。
猫宮は私の手を引っ張ってぎゅっと抱きしめる。
澪「嬉しい、ほんとに」
らむ「私も」
らむ「幸せ」
澪「かわいい」
猫宮はそう言って顔を近づける。
らむ「っ、」
私はぎゅっと目をつむる。
澪「ふ、」
私は目を開ける。
らむ「笑わないでよ」
澪「かわいすぎ」
私たちは優しい、幸せなキスをした。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。