雨の音はいつの間にか無くなっている。
もうすぐ日の出が始まるという時間に目が覚めた。
昨日よりも重い体を起こし
まだ視界がぼやけている世界で兄を探す。
椅子に座り私のベットに伏せている兄を発見
一晩中そばにいてくれたんだと思い
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
せめても、と思い近くにあった調査兵団のマントを掛けた。
熱がある状態で起きているのはきつく
まだ時間があるため私はもう一度寝ることにした。
あれからどのくらい時間が経ったのだろう。
外はすっかり明るくなっていた。
私は体を起こしあたりを見渡すが
そこに兄の姿は無く代わりに書き置きがあった。
言い方は不器用だけど心配してくれている。
いつもこんな事をする人ではないから嬉しかった。
さっきよりは体のダルさが取れ、動けるようになったため
顔を洗いに外へ出ることにした。
まだ体が熱を持っているため水がいつもより冷たかった。
何もやる事無いしこれからどうしよう
ぼーっと青い空を見つめ考えていると…
ものすごい大きな音が響き渡った。
あり得ない衝撃で思わずしゃがみこんでしまう。
まさか最悪の事態が起きてしまったのかと思い
熱のことを忘れ考えるよりも先に体が動いていた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。