第10話

雨やどりの神社で
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2026/09/02 09:51 更新
あのアクシデントから数日。

薫はどこか俺を避けるようになり、気まずい空気のまま夏祭りの季節がやってきた。
境内の提灯が赤々と灯る神社。

クラスの連中に流されるままやってきた俺だったが、人混みの中で制服を着た薫の姿を見つけた。
霧島縁
霧島縁
小川.....!
声をかけようとしたその時、ガラリと空の色が変わり、落雷とともに激しい夕立が降り出した。

屋台の客が一斉に逃げ出し、境内に取り残された俺と薫は、咄嗟に境内の奥にある古い建物へと駆け込んだ。
たたきつけるような雨の音。

狭い庇の下、二人きりの空間に気まずい沈黙が流れる。
滝のような雨に打たれ、薫の制服と中のシャツはすっかり濡れそぼっていた。

薄い生地が肌にぴったりと張り付き、隠しきれなくなった胸の膨らみのラインが、はっきりと露わになっている。
小川薫
小川薫
……あ
俺の視線に気づいた薫は、濡れた両腕で咄嗟に自分の身体を抱きしめた。

だけど、もう誤魔化せる段階ではなかった。
小川薫
小川薫
.…..やっぱり、君には隠し通せなかったね
ぽつりと漏れ出た声。

その声は、いつもの薫とは違っていた。
薫は諦めたように自嘲気味な笑みを浮かべると、雨で濡れた前髪をゆっくりと掻き上げた。
小川薫
小川薫
....バレちゃったか。ごめんね
まっすぐ僕の目を見つめ返す、濡れた大きな瞳。
小川薫
小川薫
私、女の子なんだ
雨の音に混ざって届いた、言葉。

ついに明かされた真実と、目の前で嘘を脱ぎ捨てた少女の美しさに、俺は雨音すら聞こえなくなるほど強く息をのんだ。

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