第2話

恋人の時間
83
2023/05/21 15:58 更新
でね
 お昼ご飯を食べ終わって須藤と雫はまったりとしていた。昼の日差しがカーテンの隙間から漏れ出て、部屋の温度をさらに上げていく。

 オレンジジュースをストローで混ぜながら、雫は話を続けた。
ストーカーとは、言い切れないんだけど
須藤
でも、毎日なんだろ?
夜に帰ると大体毎日だけど、夕方とかお昼は居ないの
須藤
確かに今日は居なかったな
 夜の帰り道、後ろから付いてくる人がいる、という相談だった。スピードを上げると同じように上げてくるから、きっと雫の後ろをついてきてるに違いない、と。
須藤
夜に帰るときは俺を呼んでよ。心配だからさ
でも、須藤くんも忙しいでしょ?
須藤
雫ちゃんより大切なことなんて無いよ
 須藤は真顔で言いながら雫の目を見つめた。雫がほんのり頬を染めながら、手を伸ばして須藤の手に触れる。
いつもありがと。でも大丈夫! できるだけ早く帰るようにするから
須藤
わかったよ、でも本当に遅く帰るときは呼んでね
今日も家に来てくれてありがとう。一人じゃちょっと怖かったんだ
 心配そうに須藤も手を握り返し、雫の瞳を見つめた。雫は嬉しそうに笑って、もたれかかるように須藤へと体を預ける。

――雫は俺だけの子なんだから。怖がらせていいのは俺だけなのに。俺の雫を怖がらせるだなんて、許せないな

 須藤が心の中で思ってることには気づかず、ただ雫は目を閉じて幸せに微睡んでいた。

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