第34話

28 # 少女の追憶Ⅰ
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2026/04/24 12:05 更新
 私は菫!
 お母さんが、「スミレのように綺麗に、美しく生きてほしい」って言って、この名前をつけてくれたの!
 ……でもね、私、本当は「透風」ってお家じゃないのかも。生まれた時から黒髪で、赤目だったから……
 私のお母さんもお父さんもびっくりしてたし。

 ……ううん、お母さんとお父さんはい〜っぱい大好きって言ってくれるから、私は「透風菫」なの!
 それに、お母さんの白髪にはならなかったけど、お母さんの黒髪もとっても素敵だし!




 今日はね、いつものお兄さんのところに一人で行くんだ!もう菫は小学生のお姉さんなんだからね!

 そう思って、いつもの道を進んでいたのだけど……
ここ、どこ……?
 いつの間にか、迷っちゃったみたい。
 そう同じ場所を行ったり来たりしていたら、怪しめのおじさんが道迷っちゃった?、と声をかけてきた。
__
……そのまま攫っちゃおうかな〜
 なんて言葉を怪しめのおじさんが言ってきた。
 よぉ〜し、言質取ったもんね!
えいや!
__
ぶぉあ!?
ふん!
 そう、菫は魔法少女なのだ!
降谷零/安室透
な訳ないだろ
あ!零お兄さんだ〜
 現れたのは、菫の助手の零お兄さんだった!

 ……う〜ん、これじゃだめかぁ。言い方を変えよう!
 現れたのは、倒してくれた張本人だった!
降谷零/安室透
危ないだろ、どうしてこんな路地裏なんかに!
迷った!!
降谷零/安室透
清々しいなぁ……
……零おにーさん、この人どーするの?
 きゅるきゅるの目で零お兄さんを見上げるように見つめてみた!
降谷零/安室透
っん゛ん゛
 こうかはバツグンだ!
 零お兄さんを倒したぞ!
降谷零/安室透
それで追及から逃れれると思っていたのか?
いだぁい!れぇひどーい!
 頭をおっきい手でぐりぐりされる。
 でもちっとも痛くないから、零お兄さんが手加減してくれてるのがわかるの!
 怒ってる顔してるけど、零お兄さんは基本的に優しいから、菫大好きなの!

 ……でも、真顔でドス黒いオーラが出てきたら、本当に怒ってる時だから素直に謝らなくちゃいけないけどね!
 その時だけは、絶対に逆らっちゃいけないの!
降谷零/安室透
はぁ……とりあえず家に行くぞ
わ〜い!ねぇねぇ零お兄さん、何して遊ぶ〜?
降谷零/安室透
零でいいよ
じゃあれぇ!れぇって呼ぶ!
降谷零/安室透
どっちでもいいよ
へへ〜
降谷零/安室透
……よくそんなに元気でいられるな
えへ〜!だって絶対れぇがいるってわかるもん!家からずっとついてきてたの知ってるもんね〜!
降谷零/安室透
バレてたのか
もちろん!ねぇねぇ、お菓子買った?
降谷零/安室透
菫の好きなクッキー買ってきたぞ
え!!かんかんのやつ!?
降谷零/安室透
ああ、ちゃんと缶だ
やったぁ〜!!
 クッキー缶さえあれば菫は無敵だもん!
 クッキー缶が魔法少女菫のコンパクトなんだから!
降谷零/安室透
魔法少女さん、お家に行きますよ
 いつの間にか止まっちゃってた菫を、れぇが引っ張ってくれる。
 目の前には、夕焼けでオレンジに染まった空が輝いていた

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