リノヒョンには、
やっぱりぼくのすべてがわかっているのだろうか、
これを夢だと割り切って考えることにした僕は、
心の内を素直に話すことにした。
ヒョンは僕の頭を撫でながら少ししたあと、
と言った。
予想外だったのと、
ヒョンにしては珍しく素直だったせいか、
僕の頭の中はハテナでいっぱいになった。
ヒョンの言葉に思考を支配された僕が何も言えないでいると、
続けてヒョンは、
と返した。
僕は訳が分からなくなって、
これは夢だった。と思い返しながらも、
変に期待させてくるのを憎らしく思った。
と笑いながら少しぶっきらぼうに答えた。
悪い夢だと思って、
もう寝てしまおうと腕で目を覆うと、
唇に柔らかいものが当たった感触がした。
確かに感じた唇への感触と、
それから少しして肩にのしかかってきた重みに混乱した僕が、
ふとヒョンの方へ視線を向けると、
耳を真っ赤にして僕の肩に顔を埋めていた。
ヒョンは何も答えない。
そう言っても、
ヒョンは答えなかった。
やっぱり夢だったのかもしれない、と
夢だとわかっているのに、
こんなことを言ってしまう自分を
少し恥ずかしく思っていると、
くぐもった声で、ヒョンは答える。
と。
その言葉に、
ヒョンの未来の恋人どころか、
メンバーにさえ嫉妬してしまうような、
自分の醜い独占欲が肯定されてしまったことを感じた。
でも、
ヒョンがいいと言うんだから。
嫌がられても、
僕はずっとそばにいてやろう。
後悔してももう遅いんだからね。
今はまだ、ソウルメイトのままだけど。
と半ば強引に、
僕とヒョンの体をベットの中に押し込んだ。
僕だって鍛えているんだからこれくらいなんてことは無い。
少し狭いけど、
ヒョンのぬくもりが心地よかった。
僕の肩から胸にヒョンの頭は移動したけど、
ヒョンはさっきの言葉を最後に、何も言わない。
ヒョンが苦しいと文句を言ってくるかもしれないことが心配になるくらいに、
強く抱きしめて、
今まで生きてきた中で1番心を込めて、
と耳元で囁いた。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。