前の話
一覧へ
次の話

第31話

他人に思えない
1,963
2022/06/15 11:57 更新
寄たりかかられていた私の腕をグイッと引っ張ったのは、ラギー先輩。







レオナ先輩をキロッと睨みつけて、言う。





ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
……オレ、アンタのこと許した訳じゃねーからな。
レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
あァ、そうかよ。
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
でも……なんでッスかね。
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
そんなふうに情けない顔したアンタは、見たくねーなって思っちゃうんスよね。
あなた・ガルシア
……!
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
アンタはいつもみたいにふんぞり返って、ニヤニヤしてる方がお似合いッス!
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
こんな風に______
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
そら、【愚者の後進】       ラフ・ウィズミー
レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
ひっってぇ!おいふぇめぇ、らふぃー!





ラギー先輩の操る魔法で、仏頂面のレオナ先輩の顔に気味の悪いほどの満々の笑みが浮かぶ。






ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
シシシッ!
おふぇ、いっふぁいあんたにこれやっれみたかったんれすらよね




なんとか一件落着の雰囲気。




グリムたちもなんとか助っ人含めてエキシビジョンで出る幕を用意してもらった様で、嬉しそうにゴースト達を呼びに行った。






監督生
監督生
ど、どうしよう、ボク魔法も何も使えないよ……?
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
!そーだ!折角だしアークが______
あなた・ガルシア
頑張れよっユウ!
デュース・スペード
デュース・スペード
アークのこんな溌剌とした笑顔初めて見るぞ……。




誰が出るもんか。



私は屋台でも見回っておこう。






マジカルシフト大会は、結局ディアソムニアが優勝。





私が見ていない間に監督生くんが怪我をした様で運び込まれたと聞いた。






心配だけど……私は私で準備しなくちゃ。








私がアーク本物と入れ替わるまで、もう時間はない。




交友関係から様々、引き継ぎのために用意を進めている。









……お義母様は、私に何をさせるつもりだろうか。






分かっている。








経営破綻の危機をまた救ってほしいのだろう。




でも多分、その先は________








私はここに戻ってくることはないだろう。








だから、今のうちに________







あなた・ガルシア
目、覚めたんだって?
監督生
監督生
!アークくん……!!



保健室のベッドで座っている監督生くん。



何やら騒がしいその室内は、デュースたちと、それからサバナクローの2人も含めて入り浸っている。





あなた・ガルシア
魔法も使えねぇのに大会になんか出るからだ。
監督生
監督生
代わってくれなかったのはアークくんじゃ……。
あなた・ガルシア
ん。
監督生
監督生
……、?








手を差し出すと、首を傾げてその下に手のひらを広げた。





シャラ...










監督生
監督生
……ブレスレット、?
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
なんだこれ?
グリム
グリム
めちゃくちゃ綺麗なんだゾ!
あなた・ガルシア
お前、危なっかしいから。






じっと見つめて付けようともしないので、その手首を掴んでブレスレットを倒した。





ポゥ..と、黄緑の光が空間を包む。





あなた・ガルシア
俺が守りきれねぇ時には、コレが有れば大抵大丈夫だ。だから、外すなよ。
監督生
監督生
……なんで、アークくんは、ボクにこんなに良くしてくれるの、?
あなた・ガルシア
「なんで」……って、




自分でも、分からないんだ。




でも……こんなお人好しの人間、これまでの人生で出会わなかったから。




それに何より……他人に思えないんだ。







デュース・スペード
デュース・スペード
ユっ、ユウばっかりずるいぞ!
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
そーだそーだ!俺らにもくれよ!
あなた・ガルシア
お前ら魔法使えんだろ。
自分の身は自分で守れ。
エース・トラッポラ
エース・トラッポラ
辛辣かっ!






もう、私は守ってあげられないから。




せめて、そのお人好しで……身を滅ぼさないことを。




それだけを、願っておこう。


























________夜



レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
……………………よぉ。
あなた・ガルシア
……身体、大丈夫なんですか?




言われた通りサバナクロー寮に行くと、門の前でレオナ先輩は腕組みをして待っていた。




私に気がつくともたれていた壁から背を離す。






レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
あぁ……誰かさんが治癒魔法までご丁寧にかけてくれたからな。
あなた・ガルシア
……で、話って?






前会った時よりはしおらしい感じ。



まぁ、今日あんなことがあったしな。






レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
今日のこと________っ、!?
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
レオナさーん?……たっく、どこ行ったんだか。







レオナ先輩を探し求めるラギー先輩の声が聞こえてきて、グイッと茂みに連れ込まれた。




口元を大きな手で塞がれて、座り込んだレオナ先輩に寄りかかる様に隠れらさせられる。






ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
たっく、する事いっぱいあんのに、結局オイラが全部しなくちゃなんないんスかぁ……?
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
レオナ先輩見なかったっすか?
ジャック・ハウル
ジャック・ハウル
いや……
ラギー・ブッチ
ラギー・ブッチ
………………………
ジャック・ハウル
ジャック・ハウル
………………………








遠のいていく足音。






レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
行った……か。
あなた・ガルシア
ぷはっ、



ようやく解放されて、とりあえず距離を取った。




レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
!……すまねェ。
あなた・ガルシア
……?







なんだ、らしくもない。



謝るなんて。






レオナ先輩はゆっくりその場に立つと、気まずそうに頭の後ろをかいて「あー、」と言葉を濁した。






レオナ・キングスカラー
レオナ・キングスカラー
ラギーたちに見つかっても面倒だ。
俺の部屋に来い。

















ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ






























あなた・ガルシア
えぇ……、

プリ小説オーディオドラマ