第3話

人間になった猫
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2021/01/04 07:44
(hkt side)


「え、ごめん、今なんて?」

京「え〜、もう一回言わせるの〜?
だから、北斗が好きすぎて人間になっちゃった!こんなふうに北斗に抱きつけるとか最高すぎる〜〜。ん〜〜!!」

さっきのは俺の聞き間違いじゃなかったのか。
猫のときは、こういう感じできてて違和感なかったけど、いざ人間の姿になったきょうもっちゃんを目の前にすると、違和感しかない。

ってか、さっき俺のこと「好きすぎて」って言ったよな。それって……。

「きょうもっちゃん、あのさ」

大「むぅ。きょうもっちゃん、嫌だ〜。もう俺、北斗のペットじゃないんだよ。大我って呼んで!!」

「え、きょうもっちゃんって、フルネームあったんだ。」

大「だ〜か〜ら、大我!」

「はい、はい。で、大我。さっき、『好き』って言ってたのは、もちろん、飼い主としてだよな?」

そう聞くと、大我は、顔を真っ赤にしながら、こういったのだ。

大「え、LikeじゃなくてLOVEの意味だよ?」

あざとい、あざときすぎる。
そして、待て待て待て〜〜。
落ち着け、俺落ち着け俺!この状況をどうしたら…。

なんて、いろんなことが頭をぐるぐるしてると、大我は俺の首に腕を回して、足は俺の腰あたりをガードして、まるで、子供がお父さんに抱っこしてもらっている感じになった。

「北斗は、俺と恋人になるのは嫌?」

そんなふうに、下から俺を見上げながら、大我は言った。

このときからだろうか?
普通なら、男同士なんてありえないと思う、俺の心の中には、かつて感じたことのない感情が芽生え始めてきたのだった。


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