第11話

え?
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2020/07/23 10:00
海老名 五十鈴
俺を?
あなた
そう
イマイチあなたの言うことが理解できなかった…
俺を守るため?
あなた
わ、かんないよね……
そうだよね…五十鈴だもん
あなた
お願い。
涼介もう、私にも香琳にも五十鈴にも近づかないで。
そう言って君はなんでまた悲しそうな顔をするの?
山田 涼介
やだよ…
あなたの悲しそうな顔を見て…近づかないなんて
あなた
それが!辛いんだって!
お願い!もう、これ以上辛い思いさせないで…
そう言ってあなたは泣き崩れ落ちた
俺は、そんなあなたが見ていられなくて…
そんな姿までもが愛おしく思えて…
気づいたら誰にも見せたくなくて…
涼介のいる前で、あなたの事を


















































































力強く抱きしめていた…
誰にも渡さぬように、あなたが逃げていかないように。あなたが誰にも見られぬように…
しっかりと…
あなた
グスッ…離して五十鈴
海老名 五十鈴
そんな顔してんのに離せるかよ…
あなた
でも
海老名 五十鈴
いいから、肩に顔埋めとけ!
そう言って、後頭部を抑え肩に押さえつけた
あなた
制服が、濡れちゃう
海老名 五十鈴
いいから、な?
あなた
グスッ…ヒック。
山田 涼介
……あなた近づかない。ってのは無理だけど
山田 涼介
今日の所は引き上げる
海老名 五十鈴
は?お前あなたをこんなにしてまでまだ苦しめるのか?
山田 涼介
お前には関係ない
あなた
私は!
山田 涼介
お前の意思は聞いてない
海老名 五十鈴
ふざけんなよ!
あなた
五十鈴いいから!
山田 涼介
じゃ、また明日ー
海老名 五十鈴
山田!
あなた
いいから…















そして俺は辛そうな顔をしているあなたをより一層強く抱きしめていた。
あなたが泣き止んでも…あなたの温もりを忘れたくなくて…
大好きだから…

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