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第8話

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2022/04/30 14:55
今日夜ご飯何にするの?
はるちゃん
秘密ー!楽しみにしてて
と、彼女はキッチンへと向かいます。

程なくして、なんだか懐かしい匂いがしてきました。あの甘い匂い。
はるちゃん
できたよー
彼女が持ってきたお皿には、そうオムライスが盛られています。
うわ、オムライスだー!
はるちゃん
そう、いっくんの好物!
2人で手を合わせて
「いただきます」とスプーンを手に持ちます。
スプーンで、ふわふわな卵に切り目をつけるように優しく切っていきます。
 

すると、ケチャップで味つけられたご飯に、ウインナー、ピーマン、玉ねぎなど、細かく切られた食材が混ぜられています。


それを卵と共にスプーンで掬って、口の中へ運びました。 



優しく柔らかい卵と、トマトの味がするご飯の味が、口の中で広がりました。

この懐かしい味、、と僕はスプーンを止めることがなく、ぺろっとオムライスを食べてしまいました。




と、似たような光景、はるちゃんと再会した僕のままです。


このオムライスで元気をもらって、今の僕があいます。
小説家として、なんとか結果を出すことができました。



本当の本当に、はるちゃんには感謝しかないです。
はるちゃん、本当にありがとう
気づけば、僕の口から感謝の言葉が漏れていました。
はるちゃん
え、急にどうしたの?
…ここまで、大きな結果を出すことができたのは、はるちゃんのお陰だから。
それにこんな美味しいものを食べさせてくれるし。本当にありがとう
はるちゃん
それはこっちのセリフ!いっくんのおかげで、今の時間が1番楽しいよ!
とまたはるちゃんはにっこり笑います。
その笑顔を見て、僕の心の奥はなんだか熱くなりました。
…好きです
はるちゃん
え?
…はるちゃんのことが好きです…!!
僕と付き合ってくれませんか?
はるちゃん
…いいですよ
…え?
はるちゃん
私もいっくんのこと好きだよ!
こんな私でよければ付き合ってください!
え!?うそー!え?本当に!?本当に言ってる!?
はるちゃん
もちろん!
やったぁー!!えーありがとう!これからよろしくね!
はるちゃん
こちらこそ〜


まさか、まさか、まさかの、はるちゃんの付き合うことになるなんて、、
ドキドキが止まりません…!嬉しすぎます!
はるちゃん
よし!片付けよ!
あ、僕も手伝います!
はるちゃん
ありがとう〜
2人で皿をキッチンへと運び、僕が洗ってはるちゃんが拭いていきます。


彼女のキラキラ輝く笑顔。
この笑顔は僕の心を照らしてくれます。


彼女のこの美味しい手料理。
この料理は僕に明るさと勇気をくれます。


あそこでもし、僕が彼女に振られて泣いていなければ、はるちゃんとこうして再会することは
なかったでしょう。


そう考えると、運命って怖いですよね。



彼女と出会ってからは、本当に僕の人生は
変わりました。


そして、彼女が作ってくれた“オムライス”。
フワフワな卵の優しさは、今でも覚えています。


彼女が作ったオムライスは、
ほんのり恋のように甘く、充実したはるちゃんとの日々のように、ご飯の味が濃く美味しかったです。



「いただきます」と「ご馳走様」



こんな素敵な彼女と、ずっと一緒に言いたいです。






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