相変わらず冷たいスイキは今私たちの母校で司書をしている。
こんな性格でこの図書室を正確に運営できるのかすごく不安だけれど、まぁそれは私の知るところじゃない。
口に出すと、何かがやっぱり引っかかる。
私に取ってそれがなんなのかは知らないし、知る由もない。
正直知りたいとも思わないけれど、知った方がいいんだと思う。
昔から嫌いだったハッピーエンド。
本当に飽き飽きする。
あんなこと現実におこりえないのだとしっている。
ありえない。
聞き飽きた、起こりえないハッピーエンド。
そんなものに興味は惹かれないし。
何よりどれだけ一つの愛に想いを捧げようと叶わないことは知っている。
そんな経験があったのかと言われれば別にそんなわけじゃないけれど、なぜか知ってしまっている。
学生時代からずっとそうで、友人や担任からは夢がないといつも言われてきた。
でも仕方ない。
私には自分を捨てて夢を追えるほどの器量はないのだから。
迷わず私はそう言った。
炎の神杖が持っていたものもおそらく原作だ。
そういって軽い足取りで本棚へ向かう。
こいつも相変わらずだ。
戻ってきた彼女は私の本を手渡した。
炎の神杖の持っていたものとは違いただの文庫本。
別に期待していたわけじゃないけど、あんな感じのがくるものかと思っていた。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!