第9話

私の嫌いな個性
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2021/05/22 09:22
琴花 あなた
ば、爆豪くん..
琴花 あなた
その..ありがとう
爆豪 勝己
あぁ?
琴花 あなた
だ、だから..
琴花 あなた
助けてくれて、ありがとう..
同じクラスだった爆豪勝己くんは、クラスの中で1番目立っていた人


でも、こんな人は目立っても別になんとも思わない。


爆豪くんの個性は爆破。かなりの強個性なうえ、彼自身の戦闘センスも高くて、判断力もある



でも、私はどちらかと言うと彼が苦手だった

だから、卒業した今でも少しおどおどしてしまう
爆豪 勝己
ごにょごにょ喋ってんじゃねぇよ
もっとはっきり喋りやがれ、雪女
雪女とは、爆豪くんが私につけたあだ名


私の見た目が真っ白だから、そのまま雪女だそう
別に、自分がどう言われようがどうでもいいので、私はいつもスルー
琴花 あなた
ごめんなさい..
爆豪 勝己
チッ..
爆豪くんは軽く舌打ちをすると、無言で去って行った
だからといって、別に気にすることでもないので、私はそそくさと門を開けて施設に入っていった
琴花 あなた
(でも..)
琴花 あなた
バレちゃった、かな..
矢摩 柊太
バレちゃった、って、何をかな?
琴花 あなた
あ、えっと..大したことないので、大丈夫です
琴花 あなた
それと、お米買ってきました(ニコッ
矢摩 柊太
ありがとう、あなたちゃん
琴花 あなた
いえ
お米を渡すと、私は自分の部屋に戻った




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爆豪くんに会ってから数日が経ち、私の通おうと思っている高校の入試が行われる日が来た
今日までで、たくさんのことがあって、普通の人なら疲れてしまうと思う

けれど、私は慣れていたから、何も思わずに勉強にも集中できた。



矢摩さんは勉強を強制する人では無いので、私が勉強に飽きて違うことを行っていても何も言わない。だから、やりたい時にしっかりとすることができた。
試験官
始め!
試験官の合図で、皆が一斉に紙を表に向ける
琴花 あなた
(.......)
ペンを書き連ねる音
紙のこすれる音

色んな音がするけれど、静かな会場


それがまた、緊張を引き起こす原因となると聞いたことがある
琴花 あなた
(まぁ、私は大丈夫だけど..)
と、私は余裕を持ってテストを行うことが出来た。


もちろん、その後全てのテストも










テストが終わり、私はすぐに施設へ帰った

帰ってすぐ、家着に着替えると、私はベッドに飛び込んだ
琴花 あなた
うぅ..
琴花 あなた
痛い..ッ
試験後というのは、緊張がいっきに去って疲れる人が多いという

けれど、私のこれは少し違う
琴花 あなた
ほんとに、厄介な個性...
私の個性は、使いすぎると相手に忘れられてしまう。

だけど、逆に全く使わないでいると、こうして頭痛が伴う

これは、個性そのものが私の感情となり得ているため、使わない=感情を出さないということに繋がり、頭が混乱するから




使えば忘れられ、使わなければ自身が朽ちる
琴花 あなた
ペチュニアの花言葉は"心の安らぎ"
こういう時は、とにかく個性を使うしかない



私は、私の個性が嫌い
























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