第9話

オレは今を1ミリも知らない
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2019/09/23 13:48
長岡 春樹
「理玖、今日は来たんだ」
菅原 理玖
「オレもうここに来るの辞めようかな」


2日ぶりに来た溜まり場。

いたのはいつもの春樹と陽司。

斎藤 陽司
「どうして?もう喧嘩やめるの?強いのに。」
長岡 春樹
「でも最近、理玖喧嘩してないもんな。
この間のは財布盗まれて取り返しにいっただけだもんな」
菅原 理玖
「そう、今はもうむやみやたらに喧嘩すんのはやめたし、」


オレを育てるために1日中働いてくれてる母親にやっぱり申し訳なくて、辞めようとずっと考えていた。


それと愛花のこと、助けたい、守るためには元に戻らなきゃ。

長岡 春樹
「久しぶりに会った愛花ちゃんが心配になった?」
菅原 理玖
「うるせー。」
斎藤 陽司
「愛花ちゃんって誰?理玖が前、寝言でいってた架空の子じゃなかった?実在したの。」
長岡 春樹
「陽司、4組の西原さん、西原愛花ちゃん、わかる?」
斎藤 陽司
「えー!愛花ちゃんって西原??オレ1年のとき同クラだったー!え、あれ理玖の女なの!?
超びっくり、え、不良と優等生じゃん、まじか、、、意外すぎる、、、」


勝手なことをいう、オレは昔の愛花しかしらなくて今の愛花のことなんて1ミリも知らないんだ。

長岡 春樹
「陽司、早とちりすぎる、理玖の幼馴染なんだって」
斎藤 陽司
「へえ〜、でもあの子優等生にみえるけど優等生じゃないよね。
あの子、今のオレらみたいに夜遊びしてると思う。」


あの愛花が夜遊び??どうして??陽司はなにか知ってる?

菅原 理玖
「陽司、なんか知ってるのか?」
斎藤 陽司
「え、理玖くんそんなに食いつく!?」
長岡 春樹
「まあ、理玖くんは愛花ちゃんのことが好きだもん仕方ないよ。」


なにも言い返せなかった。


斎藤 陽司
「あんね、これは1年の時の話なんだけど、たしか12月くらい、毎週金曜日の夜中駅でみかけたよ」
菅原 理玖
「話しかけた?」
斎藤 陽司
「うん、ノリで話しかけたけど無視されたよ。オレに気づかれたの嫌そうだった。でもそれっきり1度も会ってない。」


やっぱり家に帰ってない?


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