-藤井side-
ゲーセンに着いてあなたを探してみた。
…さすがに働いてないならここにはいないか。
あなたにLINEを送った。
…どこから出てくるかな。
それよりも隣にいるしげがうるさい。
…淳太くん、かわいそうやな。
しげはピョンピョン跳ねながらどこか行った。
そのうち出禁になるんちゃう?
お互い目が合って、声も揃った。
そしてお互い吹き出した。
深くおじぎをして彼は戻って行った。
ほんまにええやつなんやろうな。
神ちゃんが指差した方向に、しげと淳太くんと…あなた。
しげ何やっとんねん。
あなたがいる方向に急ぐ。
なんで絡まれとんねん。
しげの勢いに棒立ちしとるやん。
今までで出したことのない低い声で呼んだ。
その場にいる全員ビクッてしてた。
あなたの前に隠すように立った。
しげに絡まれてた淳太くんに頭を下げた。
淳太くんが頭下げると同時に、無理矢理しげの頭も下げさせた。
俺の背中からひょこっと顔だしてるあなたを指差した。
そう言ってしげをにらんだ。
…友達にこんなことしてもって感じやけど、これ以上絡まれとるのは許せん。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。