そう話す河村はどこか納得がいかない、というような表情だった。
水上が諦めたように呟く。
ほかの人々も考えはしつつも、既に諦めているようにも見えた。
伊沢の方を見て違和感を覚えた河村が神力を発動する。
河村はしばらく黙っていたが、状況を理解したのか、その顔がみるみる青ざめていった。
山本が不安そうに声をかける。
河村は今までに見たことないほど焦った様子で、全員の方を向いた。
水上の提案に、河村は力なくふるふると首を振る。
山上が周りを見回しながら言い、河村に助けを求めるような視線を投げる。
⦅ そうだ、そなたの母の予言から丁度1年後に生まれた子に《封印》の異能力を持たせよう ⦆
⦅無論、その子も2つの異能力を持つことになるゆえ、その異能力は封印しておく。
いざという時のみ、使いたまえ ⦆
⦅案ずるな
お主と、その2人の異能力者が必ず出会うようにしてやろう
そして予言通りに異能力か解放されてしまったとき、お主の神力でもう1人の《封印》の異能力を解放せよ ⦆
突然呟いた河村に驚いて、先ほどまで下を向いていた林が顔を上げる。
河村は勢いそのままに早口で話し出した。
水上がとある人物の方を向く。
その人物──鶴崎は、ぼんやりと顔を上げた。
河村はすぐに鶴崎に駆け寄り、神力を発動した。
頭に刺さっていた楔を抜かれるような激痛が鶴崎を襲い、危うく気絶しかける。
神力によって鶴崎の体が柔らかい光に包まれ、やがて幻のように儚く光は消えてしまった。
鶴崎は、駆け寄った水上に支えられて伊沢のそばまで行き、手探りの状態で異能力を発動する。
鶴崎の指先から金色の鎖が浮かび上がり、伊沢の体に巻きついていく。
鶴崎は伊沢に隠されていた4つの異能力を1つずつ封印していった。
鶴崎の力が抜けてぐったりとしたのを水上が支える。
それまで固唾を飲んで見守っていたメンバーもホッと一息ついた。
河村は最後に鶴崎の《封印》の異能力をもう一度神力で封印し、ようやく力を抜いた。
プリ小説を始めてから1年!
ありがとうございます( ⑅ᴗ͈ ᴗ͈)♡








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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!