第13話

ドジな私が敵と戦うとこうなります。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
はぁ、はぁ…
あがる息をなるべく押さえて私は状況を確認する。敵はいなくなったようで、静かだった。
私は死んだ目のナーナの肩を持ち、さっきから違和感のあったナーナの目を見つめた。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
…黒い…
やっぱり元からこういう色だったのかもしれない。本当の妹なんて始めてみたのだ。しかし…私は彼女をどこかで知っているような気がした。だから、何かが違う、と心が訴えている。違う、何かが違う。一体何が…
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
…洗脳?
私はこの城に入るときに倒した手下をアピアの魔法にかけたことを思い出した。手下の目は灰色に変わっていた。
もしかしたら…
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
……………!!
私が今いるのは、アピアンがたくさんある倉庫だった。そこが、一番の隠れ場所だったからだ。
私は近くにあったアピアンを乱暴に取り、ナーナの口に流し込む。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
う、うっ…
目がだんだんと見慣れた赤色になっていた。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
……………………………………………………おねぇ、ちゃん?
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
…戻ったのね。よかったわ
すると、ナーナは急に立ち上がると私を見て後ずさった。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
何で…何で知っているの!?ここにいるって…お姉ちゃんは…
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
何を訳のわからないことを言っているの。さぁ、フィンを倒しに行くよ。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
…お母様、ちゃんと全部言ってくれたのかな…
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
何を話しているの、いくわ…よぉっ!?
空の瓶に足を滑らせ、私は顔からすってんころりん。
手下たち
そこだぁっ!いくぞ!
どうやら音が聞こえてしまったみたいで、手下たちが倉庫に入ってきた。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
や、やば……あ、ナーナ、はい杖。よし!戦うわよ!
私はホウキに乗り、ナーナと二人乗りして空を飛ぶ。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
ストーラ・アンバー!
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
ジャスティック!
杖から色とりどりの光が飛び出し敵を倒していく。
私は楽しくなってどんどん魔法を打っていった。爆発音と共に人が一人、また一人と倒れていく。私はその光景がなんだか見慣れたものになってしまい、人を傷つけることに抵抗しなくなっていた。
フィン・サッド
待ちなさい。これは私と魔法使いの戦いだ、お前らは手を出すな。
フィンがどこからともなく現れ、休戦させた。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
フィン……貴方はそんなに人間界に恨みがあるの!?よく考えなさい!それを使ったら、魔法界だって消えてしまうのよ!
私は今までのフィンの態度にぷちんっときて、ついに怒り出した。フィンの手にはあの、薬が握られていた。
フィン・サッド
ふん、レナーテお嬢様は知らないだろう、人間の愚かさをな。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
なに言ってるのよ!私はその人間界で育ったわ、おろかなことなんてなにも……
フィン・サッド
お前の目は節穴か!現実をよくみたまえ。人間界は厳しく、そう簡単に変わるもんじゃない。人間の住む地球は今、オンダンカとやらに陥っているのだ。人間はその環境の汚さの原因。それに人間は携帯ばかり見て外を飛ばない。だからこの魔法界のように進歩していないのだ!なのに、昔人間は魔法界をどれだけいじめてたことか!1000年生きてきた私のように、若いお前にはわからんだろうなぁ!
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
うるさいわよっ!
ナーナが熱弁しているフィンに背中から攻撃を食らわせる。しかし、フィンは全く動じていないようだった。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
ねぇ、お姉ちゃん
ナーナが空中を走ってきて、私に耳打ちをした。
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
殺しの魔法を使って。呪文は知っているでしょう、それをフィンに当てれば、とめることができる。
レナーテ・マシュリーラ
レナーテ・マシュリーラ
殺し……!?
ナーナ・マシュリーラ
ナーナ・マシュリーラ
それしか方法がないの、早く!