第92話

episode91
1,793
2020/11/09 13:55

あれから数日。


今日は千穐楽。




最後のクリパ

関ジュとして最後の松竹座。





今日は、

ジャニアイのことは気にせんと、



大好きな松竹座の楽屋で、

ただ、


最後の確認をしたり、

みんなと談笑したり。










あなた「流星、」
流「あ、あなたやん。どうしたん?」


わたしは、

流星の楽屋を訪ねた。



この部屋は、

わたしが昔使わせてもらってた部屋。






あなた「ちょっと、ここ入りたくて。」
流「なにそれ笑」
あなた「えへへ、笑 …ここでさ、よく一緒に寝たよな。あとよくわからん遊びしたり、笑」
流「懐かしいな笑 そっか、あれ、ここか…」
あなた「そやで笑」



いろんなことが、

頭に浮かんできて、


思い出が、ほんまにいっぱいで。




涙が出そうだった。






流「あなた、」
あなた「ん、?」
流「…髪、もうセットしちゃう?」
あなた「あ、じゃあ、お願いしよかな。」

…どうしたんかな、

なんか、他のこと言いたげやけど。




そんなことを思いながら、

わたしは流星の前に座った。




アイロンを温め終えると、

慣れた手つきでわたしの髪を巻いていく流星。







あなた「なんでそんな上手いん?」
流「教えてもらったから。柊真くんに。」
あなた「え、そうなん、?」
流「これからは流星に任せるわって、笑」
あなた「それであんな熱心に見てたんや。」
流「そやで笑 上手くなったやろ?」
あなた「うん、自分でやるより百倍きれいやもん笑」


この楽屋で、

何回流星にやってもらったやろ。




ありがたいな、ほんまに。








流「何にする?」
あなた「…ツインテ」
流「え、久々すぎん?どうしたん?」
あなた「初心に戻ろうかな?みたいな?笑、」






なにきんのころとかは、


ほんま、毎日ツインテールやったな。



アイドル=ツインテール、


みたいな安易な理由でやけど。



流「はいっ、出来た!めっちゃかわいい!」
あなた「うわぁやっぱもういたいな、」


流「なんで!?かわいいのに、」
あなた「ほんま?ありがと笑 …流星、ちょっと稽古場いかん?」
流「いいよ?なんか確認?」
あなた「…いや、なんとなく、ね。」


流「そっか。じゃあ行こか!」




松竹の稽古場とも、

お別れやから、



最後に行っときたいなって。


…最後か、










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