______朝、日差しがカーテンの隙間から差し込む。
明るくなった部屋でオレ……天馬司は目を覚ました。
そう、オレは先程までセカイにいた筈なのだ。
確かに此処はオレが長年過ごして来た自室だが、セカイで怪しげな本が光ってから戻るまで再生を止めた記憶がない。というか眩しすぎて止めれない。
ほぼ寝起きの頭で考える。
ふと自室の机の上を見ていると見覚えのある本が置かれて居た。(恐らく)ここに来ることになった想いのカケラだった本だ。
今呟いた事も気になるがその本の見た目が普通の本に変わって居たのだ。
先程の様にカケラとは似つかない見た目になっており、横から見てもただの本に見える。
先程ステージ上でパラパラと捲れていたが速すぎるのと光っていて中身は見れなかった。寧ろ速すぎてバサバサと音がなっていたからな。
本を開けると書いてあったのはこのセカイのストーリーの様な物だった。簡単に略すと
主人公時留彩音(ときとめあやね)は、神山高校の2-Aに転入する。そして中学に入るまでは入院しており、病弱だった。又、中学は類や暁山と一緒の学校であり、仲がとても良かったらしい。よく病院に入院してたのもあり、咲希や宵崎さんに凪さん……?と面識がある。なんやかんや暮らしていくうちに色んな人から好かれていく
と言った話だった。
一つ言わせてもらおう。
設定盛りすぎじゃないか!?!?!?
今回省略した中でも朝比奈さんや彰人の猫被りを見破る(朝比奈さんがしているのかは知らないが)、花里と幼馴染、白石や冬弥、彰人にまで懐かれている等……挙げたらキリがない。
本の内容は先程の粗筋と人間関係に関する簡易的な設定が書かれていた。所々空白だったりするのは条件が揃えば浮かんでくるらしい。そう右下に注意点で書かれていた。
……そんなこんなでオレはよく似た別セカイに飛ばされた様だった。
そんなこんなで学校の校門まで着いたオレは挨拶運動をしていた。
因みに、咲希の様子を見ようとリビングに行った時には姿が見えなかったから、先に家を出たと思っている。
まだこのセカイで類や寧々ともあっていないからな、どんな感じかは正直気になる……!!!!
噂をすればなんとやら、類が登校して来た。……何やらデカい鞄を持って。
……ふむ、デカい鞄を持ってる所以外はいつもと変わらんな? その、愛され? って奴でもそんなに変化は無いのかもしれん。
も、ももももしかして!! もしかしなくてもこの人が主人公か!?!?
おおお!?!? 類が見た事ないくらい顔が溶けてるぞ!?
呼び方なんて書いてなかったから知るわけないだろう!?
いや知らんが!?!? 今始まってからどのくらい経っているのかも知らないし……??
お、ナイス類!! 時留には少し悪いがオレからすれば初対面なんだっ、許してくれ!!!
そうして天馬司の(夢)小説で過ごす日々が始まったのである_________☆












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。