第3話

Episode3
286
2023/10/18 08:14
あなたside―――
大きくて優しい温もりに包まれた私の手。
先程目を覚まし、グスクさんと1階にいる
『ROWDYSHOGUN』さんに会う。
グスク≠与那嶺瑠唯
待たせたねぇ。
そこは、コンクリートで打ちっぱなしにされた
広場。部屋の隅に置かれているドラム缶から
吹き出す炎によって、部屋の明かりが保たれている。
ざっと数えて10人ぐらい。皆赤色と黒色の服を
身にまとっていた。
???
いや、大丈夫だ。ありがとうグスク。
グスク≠与那嶺瑠唯
なんてことないさぁ。リーダー。
グスクさんにリーダーと呼ばれた人は、
小麦色の肌をした巨男だった。私は圧を感じ、
思わずグスクさんの後ろに隠れた。
???
む…怖がらせたつもりはないんだが…
少ししょんぼりしているリーダーさんを見て
私は堪らず謝った。
あなた

あ、ご、ごめんなさい…

ハデス≠LIKIYA
ハハッ 冗談だ。俺はハデス。『ROWDYSHOGUN』の長。
まぁリーダーだ。
あなた

よ、よろしくお願いします

ハデス≠LIKIYA
目を覚ましてくれて安心した。
まぁ多少体は痛むと思うが…
あなた

あ、体は、大丈夫、です…

花を食べたから傷は治った。
なんて言えるわけが無い。
まぁグスクさんにはバレただろうけど…
ハデス≠LIKIYA
そうか。じゃあ1人ずつ名前言ってけ。
ゴエモン≠陣
俺やね。無事でよかったわお嬢。
俺はゴエモンや。用心棒の副長。
よろしくな。
ベイリー≠RIKU
ベイリーだ!よろしくな!
グスク≠与那嶺瑠唯
俺はもう自己紹介したけど、いっか。
グスクだよ〜。
ミーヤ≠神谷健太
ミーヤ。よろしく。
ルプス≠川村壱馬
俺も名前は言ったが、ルプスだ。
キューブ≠長谷川慎
キューブでぇ。
マリーン≠武知海青
マリーンっす!よろしくっす!
ジョー≠龍
えっと、ジョーです。よろしくね。
エイノット≠鈴木昂秀
エイノットだ。よろしくな。
あなた

あ、皆さん、よろしくお願いします…

ハデス≠LIKIYA
今ここにいるメンバー以外で
後6人いるが、そいつらのことも
よろしくな。
あなた

はい…

その時、女の人と間違えそうな綺麗な顔をした人が
ちょっといいか?と言い、手を挙げた。
確か…エイノットさんだ。
エイノット≠鈴木昂秀
お嬢さんが寝てる間に
調べさせてもらった。
自分の名前は言えるか?
あなた

え、っ、あなた…です…

私が名乗ると、何かを確認したかのように
エイノットさんは頷いた。
エイノット≠鈴木昂秀
名前はあなた、年齢14歳。
出生地は六本木。
両親はすでに『IUS』によって他界。
そして何より、『ファイナル・ファクト』
を持つ。
合ってるか?あなた。
生まれたとこ、六本木なんだ…
両親はもう死んでたんだ…
エイノットさんが私について調べたことを
聞いて色んな感情が芽生えてくるが、
そんなことはあの男による恐怖で
かき消されていた。
あなた

多分……ごめんなさい、私、
あまり覚えてなくて……

私はあの男がフラッシュバックし、
カタカタと震えていると、グスクさんが
優しく私の頭を撫でてくれた。
エイノット≠鈴木昂秀
…あなたが持つ『ファイナル・ファクト』は花。
その花の種類は嵐が起こる以前に
咲いていた希少な種類の花だ。そして、
その花には1つ能力がある。
それは―――あなた、
足の包帯取ってくれ。
すごい、この花の力まで調べてたなんて。
私はエイノットさんに言われた通りに、
足の包帯を取った。
エイノット≠鈴木昂秀
やっぱりな。
ルプス≠川村壱馬
なっ―――!?
ハデス≠LIKIYA
傷がない…だと…!?
ミーヤ≠神谷健太
手当てしたはずだぞ…!?
驚いている皆に、背の高いジョーさんが説明する。
ジョー≠龍
この花の成分を摂取することで、
『傷が癒える』。それが能力。
だよね?あなた。
あなた

はい、合ってます…

ジョー≠龍
この能力を知った一昨日の男は闇商人に
あなたを引渡し、花を薬として闇市に
売り捌いた。そのお陰で、
あの男の会社は急成長したってとこかな。
エイノット≠鈴木昂秀
ああ。まだその闇商人までは
追えてないがな。今のところの情報は
これぐらいだ。
ハデス≠LIKIYA
ああ。十分だ。
ありがとう。エイノット、ジョー。
ハデスさんがお礼を言うと、
2人は『どうって事ねぇさ。』
『これが俺らの仕事だからね。』と言った。

プリ小説オーディオドラマ