第30話

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2026/01/23 14:35 更新











ベッドの上で、熱もないのに体が鉛みたいに重くて。
ショーケースが“夢じゃなかった”って証明するみたいに、喉だけがまだ少し痛んでる。

スマホを持つ指先もだるくて、でも――
ドウンが「少しだけでいいから、見てみては?」って画面を開いてくれる。

Shardsからのコメントが、静かに、でも確かに流れてくる。



「ショーケース、本当に良かった…泣いた」
「声が戻った瞬間、鳥肌立った」
「あの最後の一音、一生忘れない」
「生きてるって思えた」
「Shardsでよかった」
「Siuが諦めなかったから、私たちも光れた」
「割れてても、ちゃんと光ってたよ」



画面が滲んで、慌てて目を閉じる。

「……だめだ、泣く」

小さく呟くと、ドウンが苦笑いして、額に冷たいタオルを乗せる。

「シウさんの作った音。ちゃんと届いてます。」

Shardsの言葉は、派手じゃない。
でも、ひび割れたガラスの奥に、確実に差し込む光みたいで。

「……ありがとう」

誰に向けた言葉かわからないまま、胸の奥で何かが、やっとほどける。

初めてのショーケース。
完璧じゃなかった。
でも――独りじゃなかった。

Shardsの光は、今日も静かに呼吸してる。
Siuの歌と、同じリズムで。












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