やばい、さっきから全然集中できてない。
それに、なんだかすごい息苦しい。吐きそう。
どれだけ息を吸っても、血が巡っていかない。
…………………あれ?
そういえば、ここ、どこだっけ__________?
これは、床?
すごく冷たくて、気持ちいい。
なんとか目を開けて辺りを見回すけれど、
薄い霧のようなものがかかっていて、あまり見通せない。
なんとか立ち上がろうとするけど、身体が重すぎる。
すると、目の前に誰かの足元が見えた。
この声、どこかで……………………
そう言われた瞬間、頭に鋭い痛みが走る。
嫌だ。なんでそんなこと言うの?
逃げるなんて信じられない。私らしくない。
すると【影】は私に迫って、その姿を現す。
しゃがむ時に見えた、誰かに似た長い髪。
……………………え?
私は…………………………な、に……………………
霧に包まれて消えていくのを見ながら、
私は力をなくしたように、目を閉じた。
ゆっくりと目を開けると、そこは練習室の天井だった。
起き上がろうとすると、なんだか頭がズキズキする。
私……………………何してんだろ。
早く、練習に戻らないと。
そうじゃないと、まだ、みんなには追いつけない。
そう思って、左手を床につくと_______________
ぱしっ
誰かに、手を掴まれた。
え、なんで目黒がここに?
心配かけちゃダメだ。自分でなんとかしないと。
そう思って、手を振りほどこうとする。
だけど、腕に全く力が入らない。
それに、振りほどこうとすればするほど、
手を掴む力は強まるばかり。
笑えるほど即答だ。でも今は笑いたい気分じゃない。
その言葉に、つい私はかっとなる。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。