第2話

2話
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2025/08/15 01:16 更新



イフリート
君は…
イフリート
本当にずるいなぁ
あなた
…ごめんね
イフリート
……


イフリートくんとはもう恋人として会うことはない



これから先もし出会ったとしても、そこではもうただの警察官とマフィアの一人にすぎないから




だからこそ…悲しくても潔く終わらせなきゃいけない


あなた
もうお互いのことは忘れよう


これでもう終わり

イフリート
…は?
あなた
ばいばいイフリートくん
イフリート
待て
イフリート
…動くな、あなたの偽名…
あなた
…いい加減銃下ろしてよ
あなた
撃てないでしょ?
イフリート
撃てる


あなた
…私の事殺しちゃうの?
イフリート
…こうするしかないんだ
あなた
…そっか


再び銃を握る手に力を込め、彼の心臓に銃口をむける


イフリート
銃を渡して…
あなた
嫌だ
あなた
イフリートくんこそ…死にたくないんなら見逃して
イフリート
君じゃあ僕を撃てない
あなた
撃てるよ
イフリート
君と過ごした2年間…
イフリート
君がスパイだと分かってから約3ヶ月
あなた
え…?
イフリート
この3ヶ月を伊達に過ごした訳じゃないんだ
イフリート
君の情報はなんでも知ってる
イフリート
あなた…
あなた
!?


なんで本名を…


イフリート
幼い頃バビルに拾われた子で…愛情深くて仲間思い
イフリート
情が湧きやすく決断することが苦手…
イフリート
そして君は僕に情が湧いている
あなた
…っ
イフリート
優しすぎるんだ…マフィアのくせに



銃口越しにわずかに視線が揺れる


もしも嘘が…私には君は撃てないということがバレてしまったら



イフリート
だから君には僕は撃てない
あなた
…撃てる
イフリート
いや…撃てないよ
イフリート
君は嘘をつくときは右下を見る癖がある

あなた
…!?




そんな癖、私でも知らないのに…どうして






もしも知ってるとしても家族か…ダリくらいしか


あなた
…!
あなた
もしかして…
イフリート
これは
イフリート
バーテンダーくんから教えてもらったわけじゃない



言葉を被せるように彼は言う


驚いた顔の私を見て彼は微笑した



イフリート
嫌でも全部分かるんだよ
イフリート
ずっと一緒にいたんだから




彼は銃を持つ手の震えを止めるためか


大きく深呼吸をして私にまた銃口を定めた


イフリート
……っ











次の瞬間、白く弾けた閃光と、鼓膜を打ち付ける大きな銃声が小さな部屋を埋め尽くした








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