軽く笑顔を返し暖色の飲み物を喉に通す
もちろんアルコールではない。
アルコールのような味がする
ちょっとした飲み物だ , 酒に詳しくないと
このからくりには気づかない
奥から視線を感じ ,
姫に挨拶をしたあとヘルプの子と
席を代わってもらう
そう言ってボードを見る。
1位とは行かないものの , 着実に
順位を伸ばしているのは確かであった
” あとちょっと ”
数ヶ月前から変わらない物差しの単位
この人達が俺を離したくないのは一目瞭然だ
別にこの仕事が嫌いではない。
むしろ向いていると思う。
けれども , 知名度が上がる度
自分の身が危険に晒されるのも事実だった
そう言われたもの , 俺の頭の中には
これからどうしようかという言葉が頭に並ぶ
脳内で繰り返される驚いたその表情
昨日 , キャッチをしていた時に見つけた
可愛らしい女の子 。
声をかけるとそれが同級生だったのだ
それも , 友達の ” お気に入り ”
いよいよ学校関連の人にもバレると
マズイと思った
そして今日 , 辞めたいと伝えようと思っていた
もちろん一筋縄じゃ行かないと思っていたが ,
まさかガラの悪い大人に
連れていかれるとは思っていなかった
そしてそのまま壁に肩を強く打ち付けられる
どうやら逃がす気はないらしい
そう思って返事を返そうとした , その時だった
急に視界が引っ張られる感触がした
そしてそのまま後ろから聞こえてくる怒声も
お構い無しにどんどんスピードを上げていく
何も状況は変わっていないのに ,
彼女の先導する姿が心を
照らしてくれたように感じた












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。