第11話

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2019/09/22 04:11
光一は、言ってしまったことを、後悔していた。あんなこというつもりなかったのに・・・
光一
(剛にあたって、あんなこと言うてしもた・・・・。ほんまは、気になって気になって仕方ないんや・・・・)
只の、嫉妬なんや・・・
回想
さくら
安心してや。うち、もうすぐ神戸に・・・・
さくらのあの言葉の続きからすると・・・・
光一
(あいつ・・・もしかして、神戸に戻るんか・・・・)
そして、高月の車中では、
さくら
・・・・剛さん、ごめん・・・・なさい・・・・・
明菜が眠りながら、剛の名を口にしていた。    
高月
チッ!この女・・・こんなことになってもまだ、あの男を・・・・😒あの男を、消す方法は・・・相方の光一の方か・・・
ニヤリと笑う高月。
高月
ハハハハ。さっきので、ふたりの仲は引き裂かれた。コンビ存続の危機じゃないか!
俺たちの不幸を・・・・望んでいる?
高月
あのふたりを引き離せば・・・すべてが、うまくいく
さらに不気味な笑みを浮かべる高月。
高月
そして昔、果たせなかったことを、果たせる日が来た・・・フフフフ
一体彼は、何者なんや・・・・
それを知らない俺たちやった。
数日後・・・



光一
謝るつもりでいたのに、あれから剛と顔、合わせてへん・・・・
おれは、モヤモヤしていた。
ワン!
目の前に、犬がいた。
光一
よし、おいで・・・
その犬の頭を撫でていたら、
明菜
ポン太ー?おいでー
聞いたことがある声がした。
振り向くと、そこにいたのは・・・
明菜
光一・・・さん
光一
明菜ちゃん・・・の犬だったんだ。かわいいな。
明菜
お久しぶりです・・・・
光一
・・・君は、あれからあの人と?
明菜
はい・・・高月さん、すごくいい人で・・・・、剛さんのことは、忘れようって思って・・・
光一
えっ?まさか、君は剛のこと・・・
明菜
好き・・・でした。
でした?
過去形?
明菜
でも、さくらさんに告白されて、何も答えてなかったから
光一
その気持ち、剛には、伝えてへんのやろ?
せっかく、両思いやのに・・・・ふたりは、すれ違ってる?
明菜
あなたこそ、さくらさんに・・・・
光一
・・・・・
黙ってしまう光一。
光一
君は、後悔しやんのか?気持ち伝えやんまま・・・・
明菜
今さらもう・・・・
(明菜の心)

(どうにもならないです・・・・)
しかし、そこへ・・・
光一、明菜
あっ・・・
剛、さくら
あっ・・・・
なんでや・・・
(なんで、光一が明菜ちゃんとおるねん。しかも、ふたりで・・・)
←犬も一緒やけど・・・
光一
ふーん。お前ら、ほんまに付き合っとるんやな
光一が、切り出した一言に
えっ、ちゃう・・・
と言いかけた剛だが、
さくら
そうや!うちら、付き合っとるんや!
光一
ふーん😒あっそう。
冷たい反応やった。
明菜
光一さん、行きましょう
明菜は、光一との背中をおして行こうとした。
待って、明菜ちゃん
明菜ちゃんは、俺の目を見てくれず・・・・
明菜
話すことなんてありませんから。失礼します
そう言って、一人走り去って行ってしまった。
まって!
剛も、迷わず彼女を追いかけていく
光一
おい、剛、まてや!
なぜか、置き去りにされた光一と、さくら
光一、さくら
・・・・・・
少しの間見つめあった二人だが・・・、さくらは(`ヘ´)と、そっぽを向いた。
光一
(こ、こいつ)
そんな二人とのやり取りも知らず・・・
待って!明菜ちゃん!
明菜に追い付いた剛は、手を握った
明菜
ついてこないでください!
俺は、君が好きやねん
ついに、告った剛。
初めて会ったときから・・・ずっと・・・ずっとや。俺は、明菜ちゃんを諦めることができやへん
剛は、正直な気持ちを話した。こっちを向いてくれない明菜・・・
明菜
わたし・・・・
明菜も本当は、彼の気持ちがうれしいはずなのに・・・
明菜
わたし・・・・
いつも、見学にきとるよな?
明菜
そんなの偶然です
いつも、ダンスを楽しそうに踊ってる君をいつも見てた・・・
明菜
光一さんが、好きな人と二股かけるなんて、最低です。
・・・えっ?・・
明菜
そんな人とは、付き合えません・・・
明菜ちゃんは、俺の顔を1度も見てくれやんかった。
好きやから、ずっと言えやんかった。好きやから、嫌なことも我慢しとった。
さくらちゃんは、相談に乗ってくれただけや・・・
(剛の心)
やっと、ほんまの恋に出会えたと思っていたのに・・・
君のことを見ているだけでも幸せやったのに・・・

一方、こっちの二人はというと・・・・
光一、さくら
・・・・・・
会話もなくただ、そこにたっていた・・・
(さくらの心)
あんなこと言われても・・・うちは、やっぱり光一のこと・・・・
素直になりたいのに・・・なんで、黙ったまんまなん?
さくら
剛・・・遅いなぁ・・・
光一
あっ?
その名を口に出されてムッとしている光一。
さくら
電話かけようかな・・・・
さくらが、携帯を取り出し、電話をかけようとした瞬間、強い力で腕を掴まれ・・・
光一
そ、そんなに剛が、ええんか・・・
真剣な目で見つめる光一・・・
でも、その力が強くて・・・
さくら
痛いよ、光一・・・
光一
あっ、すまん
自分でもわからずにいた。
さくら
剛は、うちの気持ちに、付き合ってくれてるだけや・・・うちは・・・
さくらが、光一になにかを言おうとしたとき・・・
すまんな、さくらちゃん。
放っていってしもて・・・・
剛が、戻ってきた・・
さくら
よかった・・・
さくらが、剛を、みてなぜか安心してる
なんや、二人は、親密モードやったんや。邪魔した?
さくら
き、気のせいや!
光一
・・・・・
そうや、光一もこやん?いまから、鍋するんやけど・・・
光一
えっ?鍋?
さくら
ダメや!光一は!
光一
な、なんでや。
光一、俺は仲直りしたいんやけど・・・・
さくら
・・・・
光一
ええよ。いくわ
えっ?ほんまに?ほんまに来てくれるん?
なぜか、嬉しそうな剛。
光一
あぁ、ほなまた後でな。
俺んちやで?忘れるなよ。
光一
わかっとるわ。
そう言って自分の家に一旦帰った光一。
さくら
剛・・・?
彼が、なんだか空元気に見える。
さくらちゃん・・・俺な、明菜ちゃんにフラれてしもたわ。今度こそ
ほんまに・・・
切なそうに言う剛。
さくら
うちのせいやろ?うちが、あんなこと言うたから・・・
剛のことが、好きやって・・・冗談でも言うてしもたから・・・
さくらちゃん、誰か紹介してや。さくらちゃんの友達なら美人が、多そうやから期待しとくわ。
もう、紹介しなきゃいけない前提になっている。
明菜ちゃんのこと、忘れられるように・・・
さくら
でも、うち、剛になんにもしてへんよ?
せっかく、光一を、誘ったんや。あいつが、来るなんて滅多にないことや。エエか?素直になるんやで?
俺はもう、さくらちゃんの泣いた顔を見たくないんや・・・
二人はきっとうまく行くってしんじとる。
そう言って笑ってくれた剛は、泣きそうな顔をしている。
さくら
おおきに・・・

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