第5話

M × K × N 「 きっと叶わぬ恋だから。」②
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2024/09/28 12:58 更新



⚠︎︎ 駿佑 × 恭平 × 謙杜


⚠︎︎ ①の続きになります 今回長尾sideはありません、(


⚠︎︎ 学生パロ






駿佑side






気がつけば、卒業まであと1週間。



せめて、最後の休みの日くらい長尾と思い出を作りたくて。


“ 高校卒業までに恋人と行くべき所 ”


スマホの画面には、デートのオススメスポットの紹介のサイトが映っていて。
道枝駿佑
ユニバ……、ディズニー、……、ホテル、

沢山あるけれど、


ユニバは3人で高校を合格したお祝いで行ったし、


ディズニーは修学旅行で行ったし、


ラブホは長尾をすぐ犯してしまって嫌われそうやし。
道枝駿佑
全然参考にならんやんか、、
全く参考にならないそのサイトから出て、スマホを閉じて。


遅刻ギリギリに走って教室に入ってくる恭平と、


宿題を忘れてペナルティプリントをやっている長尾を、


横目で見ながら、俺は予鈴が鳴るのを待っていた。













長尾謙杜
みっちー、パン頂戴っ、!!
放課後、赤点の容疑で補習を受けている恭平を待ちながら、俺たちは購買で買ったパンを食べていて。
道枝駿佑
関節キス……、///
パンをくれという長尾の唇は、凄く愛おしくて。


今にもキスしたくなって。
長尾謙杜
大丈夫、関節キスとか何回もしたやろ、笑
なんて、ニコニコしながら俺の持っているパンにかぶりついて、口をもぐもぐさせる長尾。


可愛い、可愛いがすぎる……、///


長尾の顔を見るたび、俺の好きは更新されていって。
道枝駿佑
美味し、?

なんて、頭を撫でると、
長尾謙杜
ん!!!
まだ口にパンが入っているから、喋れない長尾の頬は、ぱんぱんで。


本当に、可愛くて仕方がなくて。
道枝駿佑
ねぇ、長尾。
長尾のことを見てると、とある場所が思いついて。


パンを口に含む長尾の頬を触りながら、名前を呼んで。
長尾謙杜
ふぇ……、?
目を丸くして驚く長尾の顔をみて、


少しだけ笑ってしまい。
道枝駿佑
……、ふふ、笑
長尾謙杜
な、なんで笑ってんねん、!!
笑われて、少し焦りながら俺をバシバシ殴ってくる長尾の手を掴んで、握りしめて。



そして、
道枝駿佑
温泉行こうっ、!!

俺は長尾を、温泉旅行に誘った。












本当は、2人で行く予定やった。


なのに、なんで……、
高橋恭平
いやー、みっちーからとはなぁ、!!
長尾謙杜
せやろ〜!!笑
なんで恭平も居るんよっ、!!


いや、別に嫌って訳ではないけどな、?


それでも最後くらい2人がええやんか、……、!!


なんて、1人で2人きりにこだわる気持ちを抑えながら。
道枝駿佑
ええやろ、別に、笑

とりあえず、いつも通り振舞ってみたけれど、


やっぱり長尾は恭平の隣に行きだがって。
高橋恭平
みっちー、どしたん、笑

長尾に手を離されて、少しだけ落ち込む俺の元に来る恭平は、俺の腕を組み。


やっぱりこいつ気使えるんよなぁ、


なんて考えていると、恭平は


長尾をこっちに呼んで、3人でキャリーケースを引きながら、旅館へ向かった。








長尾謙杜
海やぁぁぁ、!!

旅館につき、温泉に入り。


夕飯まで時間があるから、と言って浴衣で散歩に出た俺らは、旅館そばの海まで向かって。


本来ならここで、長尾に告白しようと計画していた場所やのに、


長尾はずっと恭平の隣に居て。
道枝駿佑
……、計画失敗やんけ、…、

作戦は、見事なことに大失敗で。


まぁ、恭平も来た時点で期待なんてあまりしていなかったけど、やっぱりなんか悔しくて。
長尾謙杜
みっちー、貝殻いる〜?
道枝駿佑
ん、いる、笑

拾ったばかりの貝殻を、海水で濯いで。


俺の方まで笑顔で走ってくる長尾は、凄く可愛くて。


後ろの夕日と長尾。めっちゃ絶景やん。


なんて思っていた、その時やった。




長尾謙杜
ぬぉわっ、!!



長尾のすぐ足元にあった石に躓いて、


長尾はバランスを崩して、倒れ込みそうになった時。
道枝駿佑
長尾っ、!!

俺は急いで長尾の元へ駆けつけて、長尾の体を支えようとした。


なのに、
高橋恭平
っと、謙杜、足元気をつけや、笑

俺より1歩早く、恭平が長尾の腰を支えて。


傍から見たらもうその姿はバックハグのようで。
長尾謙杜
っ、、ごめっ、ありがとう、///

支えられて、顔を赤くする長尾の表情は凄く嬉しそうで。


その時、確信した。


あぁ、そっか。


もしここで告白をしていたとしたら、きっと。


俺は長尾に振られていたんだろうな。


なんて。










ご飯を食べ、もう一度温泉に入り、お菓子を食べて。


一通り、やりたかったことはしたから。と言って3人で布団を敷いて横になって。

長尾謙杜
なんか、ええな。こういうの、
道枝駿佑
分かる。ええよね、なんか。
高橋恭平
お前らは何を分かり合っとるん、?笑

俺、長尾、恭平


の順番で並んでいるはずなのに、恭平は何故か俺の布団に居て。


それを見る長尾は、なんか寂しそうな顔をしていて。


あ、恭平が俺のところに居るからか。


と、一瞬にして寂しそうな顔の理由を理解した俺は、長尾の腕を引っ張って。
道枝駿佑
長尾もこっち来や、笑

そう言って、長尾を恭平と俺の間に連れてきて。


恭平は、何故かなんとも言えないような表情を浮かべていたけれど、


長尾が、好きな人が幸せって思ってくれてるなら、それでええんや。って。





長尾謙杜
ん、〜、眠くなってきたぁ、、
しばらくして、長尾が俺の枕に顔を埋めて眠いと言い始めて。


時計を見れば、もうすぐ0時を回りそうな時間で。
高橋恭平
ん、俺水買ってくるわ。
道枝駿佑
あ、俺のもよろしく
自販機行く。と言って立ち上がった恭平の足元には、


さっきまでぺちゃくちゃ喋っていたはずが、もう既に寝息をかいている長尾が居て。
道枝駿佑
長尾いつの間に寝た?
高橋恭平
知らん、笑
なんて言いながら、笑いあって。


恭平が、長尾を踏まないように財布を取りに立ち、


バランスを崩したのか、俺の肩に手を置いて。
高橋恭平
おわ、ごめん、笑

ヘラヘラ笑いながら謝る恭平の腕を、


俺は手で掴んで支えてあげて。
高橋恭平
……、//

何故か顔が赤い恭平の頬を触って、
道枝駿佑
お前顔熱くね?

なんて笑いながら言ったら、


目を見開いて、俺の手を振り払って。
高橋恭平
うるせっ、!!//

長尾が寝ているというのに、大声を出す恭平の耳は、真っ赤で。


こいつ、熱あるんじゃね?とは思ったが、


キレとるし、めんどくさいから、そっとしておいた。










恭平が水を買いに行って、少し経った頃。


長尾が何度も寝返りをうって、なにかボソボソと寝言を言って。


長尾ほんまは起きとるんちゃうか?ってくらいアクロバットに動き回るから、


俺は優しく長尾を抱き上げて、長尾の布団まで連れてって寝かせて。
道枝駿佑
流石に寝れへんわ、笑

布団に連れていった所で、長尾は隣で寝ているくせに、


俺は長尾を優しく布団に置いて、頭を撫でた。



その時やった。

長尾謙杜
ん、んん、……、?

長尾が、少しだけ目を開けて、こっちを見て。


あくびをする顔を隠しながら、体を起こして。


そして、
長尾謙杜
運んでくれたん、?……、ありがとぉ、

ありがとう。そう伝える長尾の腕は、


俺の首に回されていて。


え、何この状況、、キスするやつやん、……//


なんて、1人で焦っていた、その時やった。

長尾謙杜
恭平、好きやでっ、、……//


長尾は確かに、“ 恭平 ” と呟いて、




俺と唇を重ねて、また長尾は眠りについた。





















恭平side



高橋恭平
な、なんやねん、今のっ、、///


自分でも分かるくらい、顔が熱くて。


自分では分からない間に、みっちーへの好きが増えて。
高橋恭平
っ、かっこよすぎるやろ、、くそ…、///

それでも、今にも爆発しそうなこの思いに蓋を閉じて、


旅行を乗り切ろう。


そう決意して、俺は水を買って。


もう一本買おうとした、みっちーの分を買おうとして、ボタンを押した、


その時やった。



ピピー、……、
高橋恭平
はぁ、!?売り切れ、!?

水を買う時に押すボタンは、赤色に光っていて、


そのボタンを押すと、ピピー、と音が鳴って。


最悪や……、なんて思ったのも束の間。
高橋恭平
……、これって関節キスできるくね、?
みっちーと回し飲みとか、本望やし。


何よりみっちーとの思い出、この旅行で1個もないし。


そう自分に言い聞かせて、俺はもう一本の水を買うことを諦めて。
高橋恭平
みっちーと、、//

想像しただけでまた熱くなる顔を、キンキンに冷えている水で冷やして。


スキップなんてしちゃいながら、部屋へ戻って。


謙杜が起きないように。と、そーっとドアを開けて。
高橋恭平
ただいまぁ、、

小さな声でただいまと呟いて、襖を開けようとすると、


中から声が聞こえて。
長尾謙杜
運んでくれたん、?……、ありがとぉ、
中から聞こえる声は、謙杜の声で。


起きたんかい、なんて思って、勢いよく襖を開けようとした、


その時やった。


長尾謙杜
好きやでっ、、//


“ 好き ” 確かに謙杜の口からその言葉が出てきて、


そして、そのすぐ後に、
道枝駿佑
ん、!?///
謙杜は自分から、みっちーの唇に、


優しくキスをした。







一瞬、音も何も聞こえなくなって。


ただ、目の前には好きな人と親友がキスをしている情景が広がっていて。
高橋恭平
……、え、?

力が入らなくなった俺の手から、ペットボトルが落ちた音がした時にはもう、


みっちーが俺の存在に気づいて。
道枝駿佑
あ、、恭平、///

そう言って、また眠りについた長尾の体を優しく支えながら、俺の方を向いてくるみっちーの表情は、


これまでに見たことの無いくらい赤くなっていて。
高橋恭平
……、え、今のって…、

何も、言葉が出てこない中、


とりあえず一つ一つ言葉を並べて言って。


気がつけば俺は、顔を真っ赤にするみっちーの頬を触っていて。
道枝駿佑
え、恭平、?///

何事も無かったかのようにする表情は、


凄く可愛くて、悔しくて。


さっきの自分の顔の熱さと同じくらい熱いみっちーの顔を見て、無性に腹が立ってきて。
道枝駿佑
ちょ、恭平……、なにっ、……、

全身で俺の体に抵抗してくるみっちーの腕を、足を。


みっちーのことを強く固定して。


気がつけば、俺はみっちーのことを押し倒すような状態になっていて。
道枝駿佑
っ、、やめろって、……、
目を逸らしながら、俺に抵抗するみっちーは可愛かったけど、


みっちーの目線の先には謙杜が居て。


凄く、凄く苦しくて。
高橋恭平
みっちーは、謙杜のことどう思っとるん、

聞く気なんて、本当は無かった。


きっと、謙杜のことを、みっちーは想っているのだろうから。


分かっていたから。


でも、みっちーにちゃんと聞きたくて。
高橋恭平
謙杜は、みっちーにとって何者なん、?
高橋恭平
みっちーは、どう思っとるん、?
高橋恭平
ねぇ、みっちーっ、……、!!

いつの間にか、口からポンポン出てくる言葉を聞いて、


みっちーはまた、謙杜のことを見つめて。


そして、



道枝駿佑
……、好き。大好き。




確かにそう言って、


俺の方を向いて、微笑んで。



俺の心に、ぽかんと大きな穴が空いた感覚を覚えて。


ただ、本気の眼差しで謙杜のことが好きと言うみっちーの微笑みを見て、苦しくなって。


何も、言葉が出なくて。


道枝駿佑
ごめんな、恭平。


そう言って、俺の頬に触れるみっちーの手の温もりなんて感じなくて。


静かな部屋、並んだ3枚の布団、謙杜の寝息。


何故か、全てが苦しくなって。






ただ、静かな部屋に響く、布団から落ちるペットボトルの音だけしか


俺の耳には届かなかった。







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