AFOはそれ以上
彼女の領域に踏み込めないことを肌で感じた
スピナーも口を開くにひらけず
しばらくの沈黙が訪れた
だがその沈黙は
あなたの腹の虫によって消えた
あなたside
なんでわたしこんなに寝てたんだろ
素人の投げたこんな札が…
いくら博麗の札だとしてもこんなに効果があるわけがない
なんで?
あんな小娘にそんな芸当できるはずがない
スピナーが作った
少し歪な形のおにぎりを頬張りながら考える。
そもそも少女という枠にはめて考えるのがおかしい。
アイツは罪なきものたちを殺した怪物なんだもん
そもそも妖怪相手に人間が…人里の守られる対象が息の根を止められる?
何があってそうなった?
なんで?
わたしがふらりと旧地獄に行って
帰ってきたあの日。
門の前に誰もいない。
挨拶しても声は聞こえない
いつもなら響子が挨拶を返してくれるはずなのに
このときは
風邪でも引いたのか何かなのかと思ってた
でも
建物の中に入った瞬間
そんな甘い期待は消えて無くなった
畳の上にはドロドロの個体か液体かわからない白い何か…
後になってわかった…蝋が広がっていた
そのまんなかには
まんなかには
音もない
聖様が居た
慌てて駆け寄って声をかける
体を起こしてみると
蝋は体の中に入り込んでいるようで
不老であって不死ではない
魔法使いである聖様は死んでしまった
それは不気味にも綺麗で
花に溺れているようにも見える
聖様が死んだ、そんなのは全く
自覚できない。そんなの身体が拒否する
朧げな記憶だけど
その時もお札があった
頭がまっしろになりかけながらも
わたしは別の異変を感じ取った
聖様がこんなになっているのに
なんでみんなは騒がないの?
なんでいつもわたしが帰ってきたらすぐ駆けつけるお姉ちゃんがいないの?
なんで?













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。