急いで
縁側へと向かった
音を立てて走る
怒られるかもしれないけどそんなことを考える余裕もなかった
そこには
お姉ちゃんと一輪、雲山がいた
いや、正確には彼女(彼)たちだったものだ
聖さまと同じように惨い姿で
お札が乱雑に貼られて
床に倒れていた
あちこち探して
部屋に星とナズがいた
どうしても受け入れられなかった
気づけばわたしは
人間のように
博麗神社に駆け込んでいた
常連客でもないわたしは巫女の霊夢にお祓い棒を突きつけられていた
涙ながらに
支離滅裂なことを吐き出したのは覚えている
流石に霊夢も只事じゃないと思ったのかついてきてくれた
巫女でも分からないことがあるんだ…
なんでみんながこんな目に遭わなきゃいけないのかが分からなかった
聖様はみんなが幸せになれるように日々がんばってたのに
みんな聖様を慕って集まって修行してるのに
この時、迂闊にも聞いてしまったわたしが悪かった
少しでも希望を持っていればよかったのに
自分でも馬鹿だと思う
霊夢は悲しげに息を吐いて
答えた
困り顔で話す霊夢。
解決の見込みはあるのだろうか
わたしはみんなが居なくなったと言う現実を受け入れられないまま
一旦亡骸を引き取った
命蓮寺に
お墓を作って
お供物をした時
そこでやっと現実に気づいた気がする
でも
依然としてわたしは空っぽだった
思い返せば
彼奴の能力には不可解な点が多すぎる。
そもそも個性なのか能力なのか全くわからない
お札を丁寧に扱っているように見えないし
なんで?
おかしいのはそれだけじゃない
少し前に霊夢に当てられたお札よりも
ずっとずっと痛い。
手加減してくれない
一言で言えば乱雑
ラップが口に入った
いつのまにか
おにぎりは消えていた
意外と美味しかったなぁ
歪でも良いものはいいよねぇ














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。