私はバケモノなのかな
でも…お前にだけは言われたくない
なるべく口角を上げて皮肉っぽく言ったつもりだけど
もう口角が思い通りに上がらない
その時、
スペルカードは終わりを告げる
水の弾幕は消え去る
だがすぐに火が飛んでくる
…火?
火なんかじゃない
私は目を凝らしてみる
…
嘘、うそだ
「博麗」と書かれたあの札が
お姉ちゃんや聖様を苦しめたあの札が
彼女の手に握られている
その札は本来正しい…楽園の調停者が握って
正義の鉄槌を振るうためにつかわれるものでしょう?
彼女は何か返そうとして口を開ける
こちらを見上げている
堂々と言ってのける
何故?
なんでそんな馬鹿らしいことが言えるのか私には理解できない
ぐるぐると思考を重ねるにつれ
辿り着く疑問。
「なぜ蝋野朱美は博麗の札を持ち得るのか?」
札を使える点については先祖がどうとかほざいてたから分からない
その札がなければみんな致命傷にはなっていない筈
あの時間に合っていた
あの時からまた日常が再開するはずだった
なんでそんなに都合よく札を持ってるの?
そう問うと
彼女は
まるで悪女…
厭、悪女らしい
気味の悪い高笑いを響かせた














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。