第9話

9話
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2023/11/23 00:38
4階


「わぁあ!先輩!無事だったんですかぁ!」

疲れきった夕陽と家長とは対局に、元気いっぱいに声をかけたのは西園ちぐさだった。

「結構人が居ますね。」
「あ、甲斐田先輩が転移させてくれたんです。VΔLZでまだ避難が住んでいないライバーを救助してるっぽいんで。」

忘れがちだが、甲斐田は桜魔では有名な研究者、長尾は祓魔師の上官、弦月は周りからの評価がかなり高い官吏である。 つまり有能。

「甲斐田やるなぁ・・・」

「てか、何でココは無事なんでしょうかねぇー」

西園はずっと思っていたことを口にした。

「だってショッピングモールとか、家とか、そういうの関係なく魔?とかそういうの湧いてましたよね。 ここ、私の家より広いのに何も出てませんよね」

実際、西園の家に魔が現れ、襲われそうになった所を丁度居合わせた甲斐田達が助けた。 西園の家よりも広く、大きい建物である事務所には魔や悪霊、吸血鬼が1匹も居ないのだ。

「言われてみれば・・・」
「そういうものだと割り切ってしまうのもアリですけど、どうせ私達は暇だから考えますか。」

こうして、非戦闘員達による会議が始まった。

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