任務地の村に足を踏み入れた瞬間、空気がひんやりと重く感じられた
木々の間をゆらめく霧が、まるで村を包み込んでいるようだった
遠くからは誰の声も聞こえず、静寂だけが支配していた
刀の柄に手をかけ深呼吸する
心臓は早鐘のように鳴っているけれど
逃げるわけにはいかない
ゆっくりと歩みを進めていると、背後から冷たい声が聞こえた
振り返ると、そこに立っていたのは人間の姿をしていない、異様な姿の鬼だった
骨ばった体に、暗い霧がまとわりついている
目だけが赤く光って、冷たい笑みを浮かべていた
震えそうな声でそう言う
鬼はクスクスと笑う
周りを見渡してみると先輩がいない、、、
刀を握り直して、呼吸を整える
霧の呼吸を自分の中で静かに思い描きながら。
刃が霧のように揺れて鬼に斬りかかる
だが、鬼はゆらりと姿を消し、攻撃は空を切った
鬼が近づいてくる
刃先をかわしながら、攻撃を続ける
心が震えるけれど、まだあきらめない
何度倒されても、何度傷ついても、立ち上がる覚悟があった
叫びながら次の技へ繋げる
足元から霧が立ちのぼり、鬼の視界を遮る
その隙を狙い、あなたは一閃を放った
鬼の目が一瞬、驚きに揺れた
だが、笑みは消えなかった
戦いはまだ始まったばかりだった
今日は2話更新しちゃいます












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。