_事故後 夏里のリビング_[莉海]
私たち両想いだったんだね…ごめんね。ごめんね。私も好きだよ。
涙が止まらなかった。気づくと夏里くんも声を必死に押さえながら泣いていた。
(陽姫)「ふっ…あ…ぁ………ぅぅぁ………あ……っ」
もう神様も太陽も夕日も味方はしてくれないんだね。私たち人間は都合いい時に都合いいことしか言わないから、わがままをいいます。
(莉海)「ひどい、です。こんなことになって。なんでなんですか…?」
二人ともしばらく泣いていた。届いているようで届かない、小さな二人の大きな想い。
(莉海)「私、悲しいよ。辛いよ。寂しいよ。だけど、誇らしいよ。君と出会えて。君を助けることができて。嬉しい。ごめんね。言いたかった。全部。ほんとうに今までありがとう。」
この想いは、伝わらない。けど吐き出しておきたかった。もう終わりなんだと。気づいたから。
(莉海)「ずっと泣いていても変わってくれない。変わらない。だから私は泣きながら歩いていくよ。だから…だから。一緒に泣きながら歩こう。」
そして莉海はオレンジ色の花びら1枚と共に光り散った。
部屋に太陽の光と可愛らしい花が水を煌めかせながら舞っていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!