第3話

九条家での日常
80
2025/09/25 03:00 更新
〜あなたside〜
翌朝
九条家の土間に、朝の光が静かに差し込む。
九条家の大きな屋敷は静まり返り、外では鳥の声が響いている。
私は小さくため息を吐き、広間の床を掃きながら、
今日の予定を整理する。
(なまえ)
あなた
掃除、洗濯、食事の準備……。
でも、せめて食事だけでも…。
と思い、台所へ向かった。
そして、味噌汁の出汁を取り、卵を割り、
焼き魚を網で焼いていると…。
(なまえ)
あなた
うまくできるかな……。
でも、せめて最初の朝くらいは、自分の手で
使用人さんが来た。
まあ……奥さまが台所に立たれるなんて
(なまえ)
あなた
は、はじめまして。瀬名湊と申します。
 慌てて挨拶すると、女性は丁寧にお辞儀を返した。
私は桜と申します。長らく天寧さまの専属でお仕えしております。これからは奥さまのお世話も仰せつかりました。どうぞよろしくお願いいたします
(なまえ)
あなた
よ、よろしくお願いします。
……でも、私、勝手に台所を使ってしまって
いいえ、とてもよろしいことです。天寧さまも…きっとお喜びになります
(なまえ)
あなた
天寧さんが?
ええ。厳しいお方ですが、奥さまのことを大切に思っていらっしゃいますから
(なまえ)
あなた
喜んでくれるといいな
味噌汁の香りが立ち上る中、湊は小さな期待を胸に料理を仕上げていった。
続く

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