~健人side~
あなたが俺の彼女になった
紫耀が何故あなたと別れて笹本瑠奈と付き合うことになった意図が分からず少し心に引っかかるが…紫耀はあなたを手放した
もう紫耀が俺とあなたの仲を邪魔する権利はねえよな
呼び捨てで呼ばないとキスすると言った俺だったが呼び捨てで呼ばれたのにキスした笑
少し唇を触れさせただけなのに…あなたの顔は真っ赤
またくん付けで俺のことを呼ぶあなた
お仕置きも兼ねて少し長めにしてみた笑
と言いながら顔を隠すかのようにあなたは俺の胸元に顔を埋めて来た
こーゆー可愛い仕草…紫耀にもしてたのかな…
とか嫉妬しつつ俺はあなたを抱き締めた
あなたは少し顔を上げれば怪訝そうに俺のことを見つめた
そうか…紫耀に裏切られたから疑心暗鬼になってるのか…
紫耀という言葉を出した途端、あなたの目が揺れたのを俺は見逃さなかった
すぐに吹っ切れないのは仕方ない
ましては兄妹だから同じ屋根の下に暮らす二人だ
ちゃんと俺が心の支えになってやらねえと…
いつ壊れちまうかわかんねえ
そう呟くと、抱きしめる腕に力を込めた
____
あなたを家に帰せばアイツがいる
仕方ないのは分かってるけど…
俺が口篭るとあなたは抱き着きながらこんな可愛いこと言ってきた
にっこりと笑うあなたの唇にちゅ、と口付けを落とせば、ホントは帰したくねえけど家まで送り届けた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。