モトキside
今朝、びっくりすることが起きた。
まさかの俺の幼馴染がここに来た。
いや、正確に言えば、ダーマが連れてきたのか。
でも、あなたと会えて嬉しかった。
俺が引っ越して以来、話す機会も無かったからな。
けど、ちょくちょくあなたのことは聞いていた。
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モトキの部屋にて。
あなたは昨夜のことを事細かに教えてくれた。
俺はその事にちょっとだけ心当たりがあった。
あなたのお父さんはもう居ない。
消息を絶ったと聞いた。
膨大な借金を残して。
その借金があなたに回ってきて...。
それで昨日のことが起こったってわけか...。
なんて最低な父親なんだろうか。
笑って隠してるつもりだろうけど、
あなたの目には涙がこぼれている。
あなたの目から涙が次々とこぼれ落ちる。
きっと辛かったんだろう。
それをずっと言えなかったんだろう。
相変わらず可愛いな...。
ガチャッ
あなたも今まで辛い思いしてたんだな...。
すごいなぁ...。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。