第20話

~20~【未来を向こう】
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2024/03/05 07:04 更新
ユズキ
…ただいま、シルバーくん
シルバー
は?お、オマエ…なんでここに…!
ユズキ
帰ってきちゃった、少しのつもりだけどね
シルバー
帰ってきたって、オマエ…最近連絡なかったじゃねぇか!なのに、なんでいきなり…
シルバー
…へ、まぁどうせオマエだし?また他のヤツに振られて帰ってきたんだろ?
ユズキ
ん~…そういうわけじゃないよ。ただ…ちょっと、疲れちゃってさ
シルバー
…は?
ユズキ
じゃあね、私、お母さんに挨拶しなきゃ
シルバー
は、オマエ、いつもならすぐ抱きついて…
ユズキ
ユズキ
あぁ、そうだったっけ?忘れちゃった
シルバー
は?え…?
ユズキ
…ごめんね
…グイッ
ユズキ
っ!
ユズキ
やめてっ!
シルバー
ユズキ
あ、ご、ごめ…
突然腕を引っ張られ、咄嗟に大声を出してしまった。
シルバー
は、なんだよ、なんで…
自分でも驚くくらい、腕を引っ張られるのがトラウマになっているみたいだ。

…ゲーチスにあの時腕を引っ張られて負けてから、色々抱え込むようになって…
ユズキ
ごめん、びっくりしちゃっただけだよ。気にしないで!
シルバー
いや、ムリだろ、普通…
ユズキ
シルバー
…なぁ、どうしたんだよ。いつものオマエなら、しつこいぐらいに抱きついてくるだろ?
ユズキ
確かにそうかもね。でも、今はちょっと…そういう気分じゃないんだ
シルバー
お、オマエがそんな冷静なんて…あ、明日は雪かもな!
ユズキ
…うん、そうかもね
シルバー
シルバー
…なんでだよ
ユズキ
シルバー
いつもみたいなうるささはどこ行ったんだよ!しつこくてうるさくて、すぐにくっついてくるオマエはどこに行ったんだよ!
ユズキ
ど、どうしたの?そんな大声出して…
シルバー
そんなのユズキじゃない、一体誰のせいだ?誰のせいでそうなった!
ユズキ
…別に、誰のせいでもないよ。私が悪いの、私が強くないからこうなっちゃってるだけ
シルバー
強くない?誰が言ってんだよ、昔から、チャンピオンになるって言ってたのはどうなったんだよ!
ユズキ
…無理だった
シルバー
…は?
ユズキ
私じゃ無理だったよ。勝てなかったんだ、あるトレーナーに
シルバー
は、オマエが?あんなにバトル好きだったオマエが、負けた…?
ユズキ
バトルが好きって気持ちは、誰にも負けてないつもりだったよ
ユズキ
でもね、そんなことなかったんだ。私より思いが強い子、見つけちゃった
シルバー
オマエ、いつからそんな風に…
ピロリロリン♪
ユズキ
ユズキ
…っ!
シルバー
…なんだよ、そんなまずそうな顔して。出ればいいじゃねぇか
ユズキ
…ダメなの。今の私じゃ顔向けできない、話したくないの
シルバー
っ、いつまでも逃げるつもりかよ!貸せ!
ユズキ
あ、ちょっと!
ピッ
トウヤ
《ユズキ!やっと出てくれた…!どこにいるの⁉》
シルバー
おい!
トウヤ
《え?だ、誰…?》
ユズキ
待ってシルバーくん!返して…!
トウヤ
《!》
トウヤ
《ユズキ!どこいるの?みんな探してるよ⁉》
ユズキ
っ…
トウヤ
《Nもいなくなったって言った途端に走り出して…》
ユズキ
シルバー
…なんだよ、その反応。そいつなのか?オマエを変えたのは!
ユズキ
違う!やめて、もう思い出させないで…!
トウヤ
《!》
トウヤ
《…ユズキ、やっぱりチャンピオンのこと、気にしてる…?》
ユズキ
トウヤ
《ぼくがバトルで勝ってチャンピオンになったから…ユズキの夢を壊しちゃったんだよね?》
ユズキ
それは違う!私は大好きなトウヤくんがチャンピオンになってくれたのが嬉しくて…!
シルバー
オマエはそんな純粋な気持ちでこんなことはしない!
ユズキ
っ!
シルバー
…なぁ、答えろよ。小さい頃から憧れてたチャンピオンって夢、どうなったんだよ!
ユズキ
そ、れは…
ユズキ
…さっきも言った通り、トウヤくんに負けちゃったんだ
ユズキ
トウヤくんって言うのは、すごくて、可愛くて、優しくて、イケメンで…私のイッシュでの推しだよ
シルバー
ユズキ
その子は私が頑張って手に入れたバッジも、すぐにゲットしちゃうんだ
ユズキ
そして、私がずっと憧れてたチャンピオンって言う肩書きも、バトルして勝って、ゲットしたのはトウヤくんだった
シルバー
…それで逃げてきたのかよ?
ユズキ
っ…そうだよ、私は弱いから。世界をかけたバトルで負けるくらいの、出来損ないだから!
シルバー
なんでだよ!オマエはそんなヤツじゃない!
ユズキ
え…?
シルバー
うるさくて、しつこくて、やかましくて!それでも人1倍努力家で!苦手なことにだって突き進む、バカなくらい素直なヤツだろ⁉
シルバー
チャンピオンにだって、一生懸命挑んだんだろ⁉それがオマエの心の強さだよ!
シルバー
なのにこんなとこに逃げてきて…ポケモン達に恥ずかしくないのか!
ユズキ
シルバー
オレだって、最強のトレーナーになるって夢、今は叶えられてないんだよ!
シルバー
オマエと同じ気持ちなんだよ!!
ユズキ
ユズキ
へっ?それって…
シルバー
…最強のトレーナーになるって決めたのに、あいつにいつの間にか抜かされちまった
ユズキ
あいつって、…もしかして…!
シルバー
…あぁ、ヒビキだよ
ユズキ
…そうだったんだ…
シルバー
オレはヒビキのヤツに負けたけどよ、これで止まってなんかいられねぇ
シルバー
もっと鍛えて、強くなって、いつかはヒビキとオマエに勝ってやる!
シルバー
…だからよ、ユズキだって前向けよ
ユズキ
シルバーくん…
シルバー
静かなオマエなんて、らしくないんだよ。うるさすぎるのがユズキだろ?
ユズキ
えぇっ⁉それどういう意味⁉
シルバー
…やっと笑ったな
ユズキ
シルバー
暗い顔ばっかじゃ、ポケモンだって本調子出せないぞ。前みたいになれよ
ユズキ
シルバーくん…ありがとう、元気出たよ!
ユズキ
…ってことで!本調子に戻った記念に、ハグさせてもらっても…
シルバー
いやだ
ユズキ
えぇ~っ⁉
シルバー
…ふ、いつものオマエだな
ユズキ
…うん、シルバーくんのおかげだよ
シルバー
…あのよ、その…前みたいにいつもくっつくのはいやだけどよ。1回くらいなら、抱きつかせてやっても…
ユズキ
ほんとっ⁉やった~!ツンデレなシルバーくんが素直だなんて!お姉さん感激~!
ギュッ
シルバー
お、おい!力強すぎだっつの!くっつきすぎだ!離れろー!
ユズキ
いやいや、ほんとに可愛い…って、あ~っ⁉
シルバー
うぉ、なんだよ、そんな大声出して…
ユズキ
トウヤくんに電話繋がったままじゃない⁉浮気って勘違いされたらどうしよ⁉
ユズキ
違うの、トウヤくん!私はトウヤくんも愛してるから!ねぇ~!
ユズキ
…って、あれ?切れてる…
シルバー
…いつの間にか切れてたみたいだな
ユズキ
どうしよ、どこまで聞かれてた?浮気じゃないんだよ~!
キミは相変わらずだね
ユズキ
ユズキ
え?この声って…
バサ、バサ、ドン…
ありがとう、ゼクロム
ユズキ
って、N~っ⁉なんでここにいるの⁉どうやってきたの⁉ここジョウト地方だよ⁉
N
キミに会うためなら、どこまでだって飛んで行くさ
ユズキ
いやいや、そういうレベルじゃないから!どこまで来てんの⁉範囲広すぎない⁉
シルバー
お、おい、なんだよそのデカいヤツは…
N
N
キミは…
ユズキ
あ、この子は私の愛しのシルバーくん!可愛いでしょ⁉まじ天使~!
N
ふ~ん、キミがユズキの愛しの、かい…
N
じゃあキミとはライバルだね
シルバー
…は?ライバル?オマエ、なに言って…
お~い!
ユズキ
ユズキ
へっ?って、えぇ~っ⁉なんでみんながいるの⁉
ベル
ユズキ!やっほ~!
チェレン
なんでぼくまでこんなとこに…
ユズキ
あ、チェレンくんまで来てくれたの⁉それは嬉しい!ありがとね♡ベルもありがと!
ユズキ
…いやいや、そうじゃなくて!なんでここにみんなが⁉
トウヤ
Nが寝る間も惜しんでユズキを探してたから…
トウヤ
このままじゃ、体も壊すだろうと思って…それで、ユズキがジョウト地方出身だって言ってたから、ここかな、って…
ユズキ
やだ、トウヤくんが私の出身を覚えてくれてる!嬉しすぎる!
ユズキ
…って、いやいや!N、どういうこと⁉なんで私をそんな全力で探してたの?
N
そんなの、会いたかったからに決まってるだろう?
N
会いたかったよ、ずっと、ずっと…
ギュー
ユズキ
え、ちょ…!みんないる!っていうかなんで抱き着いた⁉いや、ほんとになんで⁉
N
ずっと会いたかったんだ。愛する人を抱いちゃダメかい?
ユズキ
は?愛す…⁉な、なに言ってんの⁉//
N
恥じらう姿もステキだね
ユズキ
いやいや、意味不明だから!なんで私⁉言う相手間違えてるんじゃないの⁉
N
間違えてなんかないさ。ボクはキミのことを愛しているよ
ベル
きゃー!大胆!素敵ー!
ユズキ
ちょ、ちょっとベル!そんなんじゃないから!
ユズキ
っていうか、私には愛しのトウヤくんがいるの知ってるよね⁉なんで⁉
トウヤ
…あれ?ぼくいつ愛しになったの?
ユズキ
それにシルバーくんもいるし!私には可愛い可愛いショタが…
シルバー
オレは違うぞ
N
知ってるさ。キミがトウヤを好んでいることも、ボクが恋愛対象として入っていないこともね
ユズキ
当たり前でしょ!だって私はショタが好きなんだもん!フウロさん?知らねぇよそんなもん!!
トウヤ
ちょ、ちょっと!フウロさんをそんな風に言わないでよ!
ユズキ
え、ごめんって!謝るから!
N
…で、キミはボクのものになるってことでいいのかな?
ユズキ
いや、良くない良くない!全然良くないよ⁉私、付き合うならショタがいいもん!
ギュッ
ユズキ
はっ?なんでまた抱き着いた⁉ねぇ、なんで⁉
N
ボクはキミを心から愛しているんだ、…ボクと付き合ってください
ユズキ
は…
ベル
ひゃー!愛の告白!やるー!
ユズキ
っ~!もう!わかったわかった!わかったから!付き合います!だからもうやめて~!!
…と、勢いで告白をOKしてしまったわけですが…
ユズキ
じゃ、じゃあ行ってくるね
N
またどこかへ行ってしまうのかい?ボクはずっとキミと一緒にいたいのに…
ユズキ
激重感情向けないでください、やめて…
やっぱりこの人、重い…!

毎日出かけようとするたびにシュンとした顔で見てくるし、そのたびに顔いいし、色々しんどいんですけど⁉

ショタ好きトレーナーは、イケメンと恋をしてしまいました…!
ユズキ
もうやめて~!
ショタ好きトレーナーは、イケメンと恋をする。~終わり~

次回 ➡ 男の子好きトレーナーは、今日もショタ好きを全うする。~スタート!~

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