第131話

コドモじゃない!①💙渡辺翔太
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2023/03/18 22:46
「くしゅんっ…。」




さむーい!




風邪引いちゃう。




遅いよ、翔太くーん……!




って、私が勝手に待ってるだけで…。




この春、私は大学2年生になって、幼なじみの翔太くんは就職して社会人になり、アパートで1人暮らしをしている。




今までお隣の家に住んでいたから、駅1つ離れているだけで寂しく思えて…。




時々、こうして勝手に翔太くんのアパートに来て、勝手に部屋の前で待って…。




でもね。




今日は、一大決心をしてここへ来た。




『あなた?』




その声に振り返る。




薄暗い中、声の主を視界に捕らえると私は途端に頬を緩ませた。




「あ、翔太くん。」




私に"翔太くん"と呼ばれた彼は、あからさまに嫌な顔をして、短く息を吐き出した。




『…なーにが“あ、翔太くん”だよ。』




コツコツと歩いてきた翔太くんがスーツのポケットをゴソゴソ漁って、小さな鍵を取り出した。




「寒いよー。翔太くん。」
『勝手に来るなって、いつも言ってるでしょ?お家に帰んな。』




そう言って、翔太くんは自室のドアの鍵穴に鍵を挿す。




相変わらず冷たい…。




でも…




ずっと、そんな翔太くんに片思いしている。




「慰謝料。」
『…は?』
「慰謝料、ちょーだい。翔太くんが遅いから、風邪引いちゃったかも……。」
『勝手に待ってたんだろ。』




翔太くんは眉根を寄せて、私を見据える。




でも、その獣みたいな鋭い目が好き。




「ね、冷たいでしょ?」




挿し込んだ鍵を捻ろうとする翔太くんの手を、上からキュッと握る。




翔太くんは私から目を逸らして、本日2度目の溜め息を吐く。




『で?慰謝料って、いくら?』
「んー…今晩、泊めて?」
『ふざけんな。』
「お願い。体ダルいの。帰れない。」
『…なら、車で送ってく。』




送ってくって?




よく言うよ…。




翔太くんのネクタイをグッと引っ張って、大胆にも顔を近づけた。




「…やっぱり。翔太くん、お酒くさい。飲酒運転、ダメじゃん。」




そう言うと、グッと翔太くんに両肩を掴まれて勢い良く引き剥がされる。




チラリと私を見る翔太くんに、にっこり笑顔を返すと翔太くんは、長く長く息を吐いてドアノブを捻り、私を招き入れてくれた。




『朝、送ってくからな。』
「はーい。…ねぇ、冷えちゃったからお風呂入ってもいい?」
『はい、はい。好きにして。』




冷たい翔太くんだけれど、こうやって私のワガママ聞いてくれて、優しいところもあるんだよね。




だから、諦められないの……。




ねぇ…




翔太くんは、私のこと…




どう思ってる…?




to be continued……





ーあとがきー
内容が希薄な感じですが…😢
これから展開?していく予定です🤣
続きます💦
お待ちください😢

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